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【コラム】ドイツと手を握った中国の革新、韓国企業を市場から追い出す(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
蔡洪平ドイツ銀行アジア・太平洋企業金融社長。「アジア最高のディールメーカー」という賛辞を受ける人物だ(ユーロマネー)。2月に彼が突然、辞任を宣言した。新たな選択は「漢徳ファンド」。まだスタートもしていない投資会社だった。なぜか。業界の疑問は水面の中から「漢徳ファンド」が姿を現して解けた。漢徳ファンドの投資対象は中国とドイツの中小企業だ。ドイツの技術が必要な中国企業、中国市場が必要なドイツ企業を結びつける。初期設立資金は10億ドルで、中国国富ファンドが大株主として参加するという。蔡洪平は「ドイツ技術誘致」という中国の国家プロジェクトに飛び込んだのだ。

いま中国と経済的に最も親しい国は最強の米国でも隣の技術強国の日本でもなくドイツだ。過去2年間、両国首脳は4回も行き来して親密さを誇示した。イシューは一つ、「革新協力」だ。製造業強国に向けた「中国製造2025」はその結果だ。今年3月のハノーバーセビット(Cebit)で開幕演説をした中国の李克強首相は「ドイツの『インダストリー4.0」と『中国製造2025』は同じコンセプト」と述べ、「インダストリー4.0(2013年登場)」が「製造2025」の元祖であることを明らかにした。遼寧省瀋陽では現在、「中国・ドイツ重装備革新試験工業団地」が建設中だ。この工業団地は「中国製造2025、ドイツインダストリー4.0工業団地」とも呼ばれる。中国はこのようにドイツとスクラムを組んで製造革新をする。

中国の「脱アジア」の動きが見える。過去30年間、中国の産業協力パートナーは日本・韓国・台湾の東アジア国家だった。これらの国で生産された部品を中国で組み立て、米国・欧州に売る分業構造だ。しかし技術レベルが高まった中国企業が部品を国内で調達し、この構造が崩れているところだ。生産大国の中国と技術強国のドイツが手を組めば、この傾向はさらに加速するだろう。中国と周辺のアジア企業は協力・分業ではなく、競争の対象に変わる可能性が高い。競争で遅れをとった企業は市場から退かなければいけない。

【コラム】ドイツと手を握った中国の革新、韓国企業を市場から追い出す(2)

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