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【コラム】韓国と米中衝突時代の開幕(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラスト=キム・フェリョン

中国と米国が東アジアで衝突するという合唱の声が、ますます大きくなっている。ハーバード大学のグレアム・エリソン教授はかつて「トゥキディデスの罠(Thucydidean Trap)」という表現で、台頭する強国と現状維持を追求する従来の強国間の必然的な衝突を警告した。またロバート・ブラックウィルとアシュレー・テリスが最近作成した米国外交協会(CFR)の報告書は、経済制裁が含まれた中国に対する新封鎖政策を主張した。米国大統領選挙の政局では、中国の威嚇が米国内の政治談論の核心テーマに浮上するかもしれない。

米国と中国の間の緊張は果たしてどの程度まで悪化する可能性があるだろうか。この質問にうまく答えられる行事が来週、開かれる。米中の戦略経済対話(S&ED)のために両国の高官らがワシントンに集まる。S&EDは、習近平中国国家主席の9月訪米を準備する枠組みを設定するだろう。今のところは多数の米国人が中国をライバルではなくパートナーとみている。また中国メディアとは別に習近平主席は反米的な捜査を避けている。

しかしニクソン元大統領の1971年の中国訪問以来、形成されてきた友好的な米中関係に深刻な亀裂が見える。習近平主席は公開的に米国が主導する同盟体制を狙いながらアジア人が主導する安保体制が必要だと力説した。一方、米国の財界は米中関係を強力に擁護してきたが最近は異見が生じている。財界指導者が中国のサイバー犯罪や非関税障壁のために疲労感を抱いているからだ。両国の専門家はいずれもニクソン時代以降の共生的な米中関係が、今や大きな危機を迎えているということにおいて同意する。


そのために9月の米中首脳会談には綿密に注目しなければならない。核心イシューは3つだ。

最初は、南シナ海で広がっている対立だ。中国は南シナ海の珊瑚礁・暗礁の上に人工島を建設しようとしている。人民解放軍が使う滑走路と港湾施設を備えることになる。米国とこの地域の諸国はこれを衝撃的に受け止めている。米太平洋司令官は人工島を「砂の万里の長城(Great Wall of Sand)」と表現した。彼は5月この地域で「航行の自由」を確認するための訓練を実施しようとした。ホワイトハウスの許可を得ようとしたが、太平洋司令部の艦艇が中国が主張する12マイルの領海に入ってもかまわないというサインは出なかったと思われる。代わりに司令官は、事態の深刻性を知らせるためにCNN放送局員を乗せたP-8対潜哨戒機に工事現場の上を偵察させた。アシュトン・カーター国防長官は大規模な埋め立て工事を中断するよう中国側に要求した。中国が工事を中断する可能性はない。中国政府は16日、この埋め立て工事がまもなく終わると発表した。もし人民解放軍の施設が人工島で展開すれば米中対立はまちがいなく高まるだろう。北京はS&EDや習近平主席の訪米を通じてワシントンと工事中断に合意することもできる。緊張を解くのに役立つだろう。しかし問題自体が解けるわけではない。



【コラム】韓国と米中衝突時代の開幕(2)

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