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【コラム】潘基文国連事務総長が残る任期にすべきこと(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長の胸の内に大統領選挙の欲がないと言えば嘘だろう。彼は大統領選挙に出るのかという質問を受けると「事務総長の職務にだけ忠実だ」という返事だけをする。大統領選挙に絶対出ないとは毅然として明確に言ったことがない。もちろん潘総長自ら独自の政治勢力を作って大統領選挙に挑戦する可能性は希薄だ。しかしセヌリ党や新政治民主連合が単一候補として推戴すれば大統領選挙に出て行けるという内心は隠しがたい。

市況も潘総長に対しては悪くない。すでに強力な候補群が存在する新政治連合よりも、適当な候補がいないセヌリ党、特に親朴系が彼にラブコールを送っている。朴槿恵(パク・クネ)大統領が機会さえあれば潘総長に会うのがそうした観測に力を与えている。非朴系もじっとしていない。金武星(キム・ムソン)代表が潘総長を背に執権する夢を見ているといううわさが聞こえる。オーストリア式の二元的政府制への改憲を通じて潘総長を国家元首に座らせ自身は国政の執権を握る首相に上がるというモデルだ。野党の非盧武鉉(ノ・ムヒョン)系も潘総長をめぐってソロバンをはじいている。潘総長を大統領候補として迎え入れて忠清(チュンチョン)と湖南(ホナム)をたばねて第2のDJP連合として執権するシナリオだ。

だが潘総長が大統領候補に上がることと、当選することとは全く別の問題だ。今は国連事務総長という最大化したイメージを享受しているが。支持層の構造は脆弱なことこの上ない。イメージ政治で大統領候補の隊列に上ることはできるが、自分の考えを明らかにする瞬間に仮想的支持度が暴落する可能性はいくらでもある。


だからこそ潘総長が2017年の大統領選挙街道に出るには2つの問題を解決しなければならない。1つは自身の問題で、もう1つは彼をめぐる側近の問題だ。まず側近問題は明確だ。金融圏出身である実の弟ギサン氏が建設業者・成完鍾(ソン・ワンジョン)の京南企業で7年近く顧問をつとめたこと自体が爆弾だ。「顧問として行った直後に京南企業がワークアウトに入るのを見て、これで来てくれと言ったのだなという気がした。うまく行っている会社はこのように顧問を迎え入れない。なぜ官僚マフィア、官僚マフィアというのか」というギサン氏の告白に、すべてが含まれている。潘総長は大統領選挙に先立ち、国連事務総長の名誉のためにも第2、第3の成完鍾が親戚に接近することを防がなければならない。成人している弟がすることをどうやって防ぐのかという弁解は通じない。盧武鉉・李明博(イ・ミョンバク)もそのような論理で兄弟の逸脱を放置して境遇をダメにした。



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