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外国人持ち株比率33%、サムスン物産の合併は…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国系ヘッジファンドのエリオット・マネジメントは最近、サムスン物産の持ち株比率を7.12%に増やした後、公開的にサムスン物産と第一毛織の合併に反対した。サムスンの合併強行を阻止するエリオットの武器は「株式買取請求権」だ。しかし表面上を見ると、エリオットの合併反対は損をする行為だ。エリオットが3日に場内で買い取ったサムスン物産株の平均取得価格は1株あたり6万3560ウォン。これは株式買取請求権価格(5万7234ウォン)より6326ウォンも高い。エリオットがサムスンに株をまた売る場合、3日に買い取った株式だけでも215億ウォンほど損をする。短期差益を狙うヘッジファンドの属性上、これは絶対してはならず、することもない。

では、なぜエリオットはサムスン物産株を買い取ったのか。サムスン物産はサムスン支配構造の弱い部分だ。エリオットはこの隙を突いた。サムスン物産の特殊関係の持ち株比率はサムスンSDI(7.18%)、サムスン火災(4.65%)などを合わせて13.99%にすぎない。単一の最大株主は国民年金(9.98%)だ。一方、外国人の持ち株比率は33%を超える。特に4日にエリオットがサムスン物産と第一毛織の合併に反対し始めると、外国人の持ち株比率が一日で32.11%から33.08%に増えた。エリオットの持ち株比率は7.12%と単一株主では3位にすぎないが、友好的な主要株主と糾合すれば様相は変わるということだ。

エリオットは「合併計画案はサムスン物産の価値を過小評価しただけでなく、合併条件も公正でなく、株主の利益に反する」として外国人世論形成に乗り出した。また、エリオットは5日、国民年金に書簡を送り、今回の合併が株主に不合理な方向で推進され、反対するべきだと促した。これとともにサムスンSDI(7.39%)、サムスン火災(4.79%)などサムスン物産株を保有するサムスン系列会社にも似た内容の書簡を送った。


さらにサムスン物産が保有する系列会社15社の株式の価値総額はサムスン物産の時価総額より多い。上場企業はサムスン電子(持ち株比率4.1%)、第一毛織(1.4%)、サムスンSDS(17.1%)など9社、非上場社はサムスン・ライオンズ(7.5%)など6社。サムスン電子株8兆986億ウォン分を含め、上場企業株だけでも合わせて13兆7901億ウォンにのぼる。サムスン物産の時価総額(11兆8882億ウォン)を2兆ウォン近く上回る。エリオットはサムスン物産が保有株の価値より時価総額が低い理由を問い詰め、勢力集めに動く可能性もある。

エリオットが徹底的に準備された脚本に基づいて動いているという分析もある。エリオットはすでに株主提案を通じて現物配当が可能になるようサムスン物産の定款変更を要求した。このように定款を変更すれば、株主は配当でサムスン物産が保有する株式を出すよう要求することもできる。支配構造を改編中のサムスンには受け入れがたい主張だ。支配構造の核心の役割をする系列会社の株を減らすことはできないからだ。7月17日に予定された臨時株主総会で、出席株主議決権の3分の2以上、発行株式総数の3分の1以上の同意を得られなければ、第一毛織・サムスン物産合併は中止になる可能性もある。また、7月17日から8月6日まで予定された株式買取請求権行使期間に株式買取請求額が1兆5000億ウォンを超えれば合併契約を解除する条項もある。これはサムスン物産株17%に該当する規模だ。

ただ、証券業界では「外国人」の属性が多様であるため、統一・組織化された声を出す可能性は高くないとみている。エリオットが論争を起こして株価を高めた後に差益を得ようとしているという見方もある。エリオットが4日、攻撃に出ると、サムスン物産の株価は2日間、9-10%ずつ上昇した。この期間、エリオットの保有株の価値も6897億ウォンから8022億ウォンへと1100億ウォン以上も上昇した。



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