中東呼吸器症候群(MERS)の波紋が広がっている。国内だけではない。40代の韓国人男性が中国出張中に患者と判明したことで、中国では「韓国はMERS輸出国」という非難世論が形成されている。無責任な韓国政府と韓国人患者のため反韓感情までが広がる兆しだ。これまで中国人の未熟な市民意識を批判してきた韓国人は、もう何も言えなくなった。最近の中国のある世論調査によると、回答者の94%が「病気を隠して中国に入国したのは非常に無責任な態度」と回答した。韓国政府の対応にも83%が「重大な問題があった。釈明する必要がある」と答えた。
香港当局は「韓国人患者が空港入国審査で正確な情報を提供しなかった」として起訴を検討中だ。これとともに緊急処方も出した。韓国を出発するすべての航空機に対する管理の強化だ。これに伴い、韓国発の航空機は空港内の指定区域でのみ着陸が許される。旅行客も指定されたゲートのみ利用できる。自国民の保護のための当然の措置であり、MERS初期防疫に失敗した我々としては反論の余地がない。
MERSの余波は国家信頼度の下落というイメージ損失だけにとどまらない。外国人観光客も急減している。関係当局によると、今月に入って2万人以上の外国人観光客が韓国行きをあきらめた。最も比率が高い中国人観光客だけではない。韓流ブームの東南アジアにも影響が及んでいる。5日にはタイ人の団体観光客64人が旅行をキャンセルした。韓流の発源地である韓国が東アジアのMERS伝播国へと、その地位が転落している。
台湾では韓国に対する旅行警報段階を高めた。現地では来月3日に開幕する「2015光州(クァンジュ)ユニバーシアード」不参加の声まで出ている。日本サッカー協会もU-15(15歳才以下)代表の韓国訪問を中止にした。
動物園以外ではラクダが一頭もいない韓国が、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)に次いで世界3位のMERS発生国という汚名を得ている。4、5位はそれぞれヨルダンとカタールであり、上位5カ国のうち韓国を除いてすべて中東国家だ。幸い、世界保健機関(WHO)は「韓国のMERS事態に注目する」としながらも「まだ旅行や国境統制措置は必要でない」と明らかにした。
MERS発生初期、韓国保健当局の関係者は「わが国の保健・医療環境は中東とは違う」と自信を見せた。MERS事態が急速に広がっている現時点で、根拠のない自信よりはWHO事務局長を務めた故李鍾郁(イ・ジョンウク)博士の言葉を思い出す必要がある。「新たな伝染病は強力な警告が必要だ。後ほど犠牲者が予想より少なく非難を受けても、いま人々にその危険性を広く知らせて備えるためだ。十分に対処できない国と政治指導者は後に苦労するだろう」。(中央SUNDYA第430号)
チェ・イクチェ国際部門記者
香港当局は「韓国人患者が空港入国審査で正確な情報を提供しなかった」として起訴を検討中だ。これとともに緊急処方も出した。韓国を出発するすべての航空機に対する管理の強化だ。これに伴い、韓国発の航空機は空港内の指定区域でのみ着陸が許される。旅行客も指定されたゲートのみ利用できる。自国民の保護のための当然の措置であり、MERS初期防疫に失敗した我々としては反論の余地がない。
MERSの余波は国家信頼度の下落というイメージ損失だけにとどまらない。外国人観光客も急減している。関係当局によると、今月に入って2万人以上の外国人観光客が韓国行きをあきらめた。最も比率が高い中国人観光客だけではない。韓流ブームの東南アジアにも影響が及んでいる。5日にはタイ人の団体観光客64人が旅行をキャンセルした。韓流の発源地である韓国が東アジアのMERS伝播国へと、その地位が転落している。
台湾では韓国に対する旅行警報段階を高めた。現地では来月3日に開幕する「2015光州(クァンジュ)ユニバーシアード」不参加の声まで出ている。日本サッカー協会もU-15(15歳才以下)代表の韓国訪問を中止にした。
動物園以外ではラクダが一頭もいない韓国が、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)に次いで世界3位のMERS発生国という汚名を得ている。4、5位はそれぞれヨルダンとカタールであり、上位5カ国のうち韓国を除いてすべて中東国家だ。幸い、世界保健機関(WHO)は「韓国のMERS事態に注目する」としながらも「まだ旅行や国境統制措置は必要でない」と明らかにした。
MERS発生初期、韓国保健当局の関係者は「わが国の保健・医療環境は中東とは違う」と自信を見せた。MERS事態が急速に広がっている現時点で、根拠のない自信よりはWHO事務局長を務めた故李鍾郁(イ・ジョンウク)博士の言葉を思い出す必要がある。「新たな伝染病は強力な警告が必要だ。後ほど犠牲者が予想より少なく非難を受けても、いま人々にその危険性を広く知らせて備えるためだ。十分に対処できない国と政治指導者は後に苦労するだろう」。(中央SUNDYA第430号)
チェ・イクチェ国際部門記者
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