第一毛織-サムスン物産の合併に突発変数が生じた。サムスン物産株を保有する米国系ヘッジファンド運用会社が合併に反対し始めたからだ。資産運用会社エリオット・アソシエーツ(Elliott Associates,L.P.)は4日、サムスン物産株1112万5927株(持ち株比率7.12%)を取得、保有していると明らかにした。「経営参加」を目的にサムスン物産株を取引場で取得したと説明した。一部公開した1株あたりの取得単価は6万3560ウォンで、全体で約7000億ウォン(約780億円)。こうした内容は「5%ルール」に基づき、株式大量保有状況報告書を申告しながら公開された。エリオット側は別途の報道資料を通じて「第一毛織のサムスン物産合併計画案は、サムスン物産の価値を非常に過小評価しただけでなく、合併条件も公正でなく、サムスン物産株主の利益に反すると考える」と主張した。
第一毛織とサムスン物産は先月26日、合併を発表した。第一毛織の基準株価に基づき算出された合併比率1対0.35でサムスン物産が第一毛織に合併される形だ。サムスン物産の株主の立場では株式1株あたり第一毛織株0.35株を受ける。9月1日に新たに発足する会社の名前はサムスン物産だ。これに対しサムスン物産の関係者は「サムスン物産と第一毛織の合併は、会社の未来の価値を高め、最終的にはに株主価値を高めるため」とし「両社間の合併比率は資本市場法の規定に基づいて決定されたものであり、市場が現在評価した基準で合併比率を適用した」と反論した。
エリオット・アソシエーツは1977年に設立されたヘッジファンド運用会社で、エリオット・マネジメント(Elliott Management Corporation)グループに属している。金融監督院に申告した報告書によると、エリオット・アソシエーツの資産運用規模は145億ドル(約16兆ウォン)。エリオット・インターナショナルなど他のヘッジファンドを含めると、エリオット・マネジメントの全体資産運用額は260億ドルだ。エリオットはデフォルト危機を迎えたアルゼンチンとペルーの国債を安値で買った。その後、全額支給を要求し、2012年に米国の裁判所に訴訟を起こして勝訴した。2013年には米エネルギー企業ヘスに対して経営介入を宣言した後、株主総会で票対決をしている。
サムスン物産に対する外国系ファンドの圧力は今回が初めてではない。2004年にも英国系ヘッジファンドのヘルメスはサムスン物産優先株の消却などを要求していたが、保有株を突然処分し、380億ウォンの差益を得た。ヘルメスは保有株を処分する前、海外メディアを相手にサムスン物産に対する敵対的M&A(企業の合併・買収)の可能性に言及した報道資料を配布していた。
「ヘッジファンド変数」が生じたが、実際に合併の障害として作用するかどうかは未知数だ。エリオット側が合併反対のために株式を確保したり勢力を集めることが可能なのか、証券界で疑問が生じているからだ。
まず持ち株比率だ。サムスン物産に対するサムスングループ系列会社の持ち株比率は、サムスンSDIの7.39%を含めて13.99%。友好的な持ち株比率まで合わせれば19%水準と市場はみている。このためエリオットが票対決をするには、株式を追加で取得するか、友好勢力を集めなければならない。このために証券界ではエリオットが実際の経営参加よりも差益を狙っているという分析も出ている。
合併決定後の株価の推移も重要だ。中東呼吸器症候群(MERS)発病後、韓国株式市場が直撃弾を受けたが、サムスン物産株は安定している。先月26日に合併が発表されると、サムスン物産の株価は前営業日(22日)の5万5300ウォンから6万3500ウォンに上がった。その後、6万3000-6万5000ウォン台を維持している。この日、エリオットの合併反対宣言による株式取得競争の可能性で株価は6万9500ウォンに急上昇した。教保証券のペク・グァンジェ研究員は「エリオット側の意図は正確には分からないが、『サムスン物産株主の利益に反する』という主張は合併前より株価が上がるほど名分で劣勢になるしかない」と分析した。
◆5%ルール=上場企業の普通株を5%以上保有したり従来の保有者の持ち株が1%以上変動する場合、5日以内に金融当局と韓国取引所に報告する制度。資本市場の開放で投機的ファンドによる企業買収や敵対的M&Aに対応し、上場企業の経営権安定と透明性確保のために資本市場法147条(旧証券取引法200条)に規定された。
第一毛織とサムスン物産は先月26日、合併を発表した。第一毛織の基準株価に基づき算出された合併比率1対0.35でサムスン物産が第一毛織に合併される形だ。サムスン物産の株主の立場では株式1株あたり第一毛織株0.35株を受ける。9月1日に新たに発足する会社の名前はサムスン物産だ。これに対しサムスン物産の関係者は「サムスン物産と第一毛織の合併は、会社の未来の価値を高め、最終的にはに株主価値を高めるため」とし「両社間の合併比率は資本市場法の規定に基づいて決定されたものであり、市場が現在評価した基準で合併比率を適用した」と反論した。
エリオット・アソシエーツは1977年に設立されたヘッジファンド運用会社で、エリオット・マネジメント(Elliott Management Corporation)グループに属している。金融監督院に申告した報告書によると、エリオット・アソシエーツの資産運用規模は145億ドル(約16兆ウォン)。エリオット・インターナショナルなど他のヘッジファンドを含めると、エリオット・マネジメントの全体資産運用額は260億ドルだ。エリオットはデフォルト危機を迎えたアルゼンチンとペルーの国債を安値で買った。その後、全額支給を要求し、2012年に米国の裁判所に訴訟を起こして勝訴した。2013年には米エネルギー企業ヘスに対して経営介入を宣言した後、株主総会で票対決をしている。
サムスン物産に対する外国系ファンドの圧力は今回が初めてではない。2004年にも英国系ヘッジファンドのヘルメスはサムスン物産優先株の消却などを要求していたが、保有株を突然処分し、380億ウォンの差益を得た。ヘルメスは保有株を処分する前、海外メディアを相手にサムスン物産に対する敵対的M&A(企業の合併・買収)の可能性に言及した報道資料を配布していた。
「ヘッジファンド変数」が生じたが、実際に合併の障害として作用するかどうかは未知数だ。エリオット側が合併反対のために株式を確保したり勢力を集めることが可能なのか、証券界で疑問が生じているからだ。
まず持ち株比率だ。サムスン物産に対するサムスングループ系列会社の持ち株比率は、サムスンSDIの7.39%を含めて13.99%。友好的な持ち株比率まで合わせれば19%水準と市場はみている。このためエリオットが票対決をするには、株式を追加で取得するか、友好勢力を集めなければならない。このために証券界ではエリオットが実際の経営参加よりも差益を狙っているという分析も出ている。
合併決定後の株価の推移も重要だ。中東呼吸器症候群(MERS)発病後、韓国株式市場が直撃弾を受けたが、サムスン物産株は安定している。先月26日に合併が発表されると、サムスン物産の株価は前営業日(22日)の5万5300ウォンから6万3500ウォンに上がった。その後、6万3000-6万5000ウォン台を維持している。この日、エリオットの合併反対宣言による株式取得競争の可能性で株価は6万9500ウォンに急上昇した。教保証券のペク・グァンジェ研究員は「エリオット側の意図は正確には分からないが、『サムスン物産株主の利益に反する』という主張は合併前より株価が上がるほど名分で劣勢になるしかない」と分析した。
◆5%ルール=上場企業の普通株を5%以上保有したり従来の保有者の持ち株が1%以上変動する場合、5日以内に金融当局と韓国取引所に報告する制度。資本市場の開放で投機的ファンドによる企業買収や敵対的M&Aに対応し、上場企業の経営権安定と透明性確保のために資本市場法147条(旧証券取引法200条)に規定された。
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