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【時視各角】為替相場は外交だ=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
私は政治家が、それも与党の重鎮国会議員があれほど真摯に為替相場を心配するのは初めて見た。J議員はこの前私席で「為替相場がいちばん心配だ。どうか為替相場に気を遣ってほしい」と同席した経済官僚に迫った。

「このまま行けば来年の総選挙で総入れ替えとなる。為替相場戦争に巻き込まれ輸出企業は崩壊し経済が沈み込めば終わりだ。その時は野党がいくら空振りしても与党は勝つことができなくなる。政治家は本能的に分かる。いまは政治リスクより経済リスクがもっと大きい」。

そして彼は「為替相場外交に関する限り、安倍首相よりできない朴槿恵(パク・クネ)大統領が与党に最も大きい悪材料」と指摘した。


いったい為替相場がどうなったからとこうなのか。実状はJ議員の心配よりもっと心配だ。過去2年間に主要通貨のうち最も大きく上がったのがウォンだ。円はウォンに比べ60%以上落ちた。それだけ韓国の輸出企業には打撃という話だ。こうした数値だけでは感覚がうまくつかめない。肌で感じられるよう現代自動車の株価を例に挙げよう。ウォンが上がるほど現代自動車は売り上げが減り収益性が悪くなる。当然株価も落ちる。2日の現代自動車の株価がまさにそうだった。14万ウォン以下に急落した。5年ぶりのことだ。1日の下落幅10.36%、2けたの急落も4年ぶりだ。1日で時価総額が3兆5000億ウォンほど消えた。鄭夢九(チョン・モング)会長のお金、個人投資家のお金に関係なく空中分解したのだ。D証券のアナリストA氏は現代自動車の目を気にして匿名を条件に話した。

「外国人が(株式を)放り出したようなものだ。為替相場のためだ。現代自動車が耐えられる限界に達したと判断したのだ。株価がさらに落ちるのか、ここで止まるのかだれもわからない。しかしひとつ明らかなことがある。いまの為替相場の流れを戻すことができないなら少なくとも現代自動車の株価が上がることはないだろう」。

告白するなら個人的には「為替相場民主化」に賛成する側だ。通貨危機以降20年間余り安いウォンの利益を主に輸出大企業が持っていった。企業の所得に比べ個人の財布はあまり満たされなかった。国民が購買力を犠牲にして輸出企業を助けたが返ってきたのは企業と個人の二極化だった計算だ。これを戻す「為替相場民主化」が必要という側だった。だが最近は考えがちょっと変わった。



【時視各角】為替相場は外交だ=韓国(2)

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