輸出が減少しながら仕事が減った中小企業が困難に直面している。仁川(インチョン)南東産業団地内のある中小企業の工場では職員が停止した生産ラインを眺めている。(写真=韓国経済DB)
◆日本・中国「サンドイッチ」
円安は、世界市場で日本企業と直接的に競争する産業の輸出にとって直撃弾となっている。自動車部品が代表的な例だ。
円安の影響で蔚山(ウルサン)地域の50余りの自動車部品輸出企業は米国や欧州市場の輸出に急ブレーキがかかった。蔚山市北区(プック)のメゴク工団で自動車内部品を生産するA社のキム社長は「日本の部品企業などが積極的に価格引き下げに出ながら米国輸出の道が行き詰まっている」と伝えた。エンジン部品を手がけるB社のイ理事は「日本企業が円安のおかげで積み重ねた収益を研究開発(R&D)に投資し、製品の品質を大幅に向上したり新商品を出したりすれば長期的に耐えられる企業はほとんどないだろう」と憂慮した。
自動車部品企業が密集している仁川(インチョン)地域も状況が似ている。今年1-3月期の仁川地域からの輸出は前年同期比で7.3%減少した。自動車部品が28%急減し、鉄鋼(マイナス8.5%)、機械(マイナス9.4%)なども輸出が減った。中小企業が密集した工団の南洞(ナムドン)インダスパークの5月の工場稼動率は前年同期比で4.2ポイント下がった74.3%と集計された。この地域の自動車部品企業C社の関係者は「中国やインドの企業なども最近は技術レベルをかなり上げてきており、韓国の部品企業がサンドイッチ状況に置かれている」と訴えた。
海外15カ国で情報技術(IT)製品を販売するH社は、ドル高でブラジルなどの新興国輸出に打撃を受けている。収益性の悪化水準ではなく契約取り消しまで発生しているというのがH社の説明だ。会社関係者は「米国ドルで100ドルの製品価格をブラジルレアルに換算すれば、今年に入ってから1.5倍に上昇して現地企業らが注文を最初から出さないでいる」と伝えた。
<「輸出韓国」診断>「日本企業、円安に後押しされ低価格攻勢」(2)
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