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【社説】これほど情けない食薬処に食品の安全を任せられるか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
食品医薬品安全処が数日前、白首烏(ベクスオ、漢方薬の材料の1つ)製品の全数調査の結果を出したが、消費者と市場の混乱が整理されるどころかさらに深刻になった。消費者は白首烏を食べ続けるべきなのか、どんな製品を食べるべきなのか依然として混乱している。健康機能食品の波紋に突然、「百歳酒(ペクセジュ)」が巻き込まれて約100億ウォン分の製品回収騒ぎになった。

食薬処は国内最高の権威を誇る専門機関だ。今回の白首烏の件でアマチュアへと転落した。白首烏は健康欲求の上昇のおかげでここ数年、更年期女性の間で大流行していた。一部で「白首烏など複合抽出物」の異常事例の報告が絶えなかったが食薬処は「白首烏のせいとは推定しがたい」として無視してきた。そのうちに消費者院が「偽白首烏(耳葉牛皮消)」の実態を出すと、すぐに仕方なく全数調査を始めた。

こうした過程の中で調査結果も期待以下だった。207品の白首烏製品のうち10品(4.8%)だけに「耳葉牛皮消が入っていない」と出てきた。157品は確認不可だった。全数調査という言葉が面目を失う。白首烏製造の過程で熱を加える時にDNAが破壊されるからだと説明する。ならば原料を探して確認すれば良い。これさえも26%程度しか回収できなかった。健康機能食品の政策自体が粗末だと原料履歴の管理に穴が空いているのは当然かもしれない。健康機能食品制度が導入されて11年になったが、今までいったい何をしていたのか分からない。


食薬処は耳葉牛皮消の安全性の有無をめぐっても戸惑っている。1カ月余り前「耳葉牛皮消が“偽白首烏”であることは間違いないが、人体に有害ではない」と明らかにした。だが大韓漢方医師協会などで「肝に毒性を起こす」と反論すると今度は毒性試験を行うといった。ところで、この試験は2年かかるという。それまでの混乱はどうするという話なのか。原則的には毒性試験が先で製品評価が後に伴うべきだが、順序が変わったのは仕方ないとしても2年後に結果が出るとは情けない。

偽白首烏騒動を最初に起こしたナチュラルエンドテックという会社の製品を、今回まともに調査しないのも理解しがたい。また百歳酒の原料から耳葉牛皮消が出てきたために完成品の販売を中止するのは避けられないかもしれない。だが完成品から全く出てこなかったのに販売中止までするのが正しいのかどうか考えてみることだ。

高齢人口が増えながら健康機能食品に対する関心はますます高まるだろう。一度機能性を認めればそれで済む現行制度をこの機会に完全にやり直すべきだ。原料から完成品の生産、事後管理まできめこまかく対策を組まなければならない。機能性の認定要件も今より難しくする必要がある。病気発生の危険性の減少機能や生理活性機能1等級は維持するものの、2・3等級は乱発すべきではない。混乱の震源地となってしまった食薬処が先に大手術を受けなければならない。



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