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【コラム】韓日関係悪化は扇情的メディアにも責任

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
韓国と日本の関係が日増しに悪化している。両国関係はなかなか改善される兆しが見られない。歴史認識など両国が抱えている問題はすぐに解決するのが容易でないためだ。こうした状況は基本的に両国の政治指導者の認識の違いから発生するが、国民感情を刺激するメディアの役割も小さくない。

日本人として韓国メディアが報道する日本関連ニュースに接する時にたびたびいぶかしさを感じることになる。以前に日本の人工衛星打ち上げと関連して韓国メディアは「日本の人工衛星がミサイルに転用されかねない」という点を強調した。人工衛星を軍事力膨張や戦争と結びつけようとする意図がうかがえるものだ。日本国内で軍国主義を主張する極右勢力は確かに存在する。しかし多くの国民は軍事力増強や戦争を望まない。日本政府がこうした方向に進む場合、これを支持する国民がほとんどいないという点は明らかだ。

日本国内の「嫌韓デモ」関連の報道もこうした脈絡で解釈することができる。嫌韓デモがあるのは事実だが、相当数の日本人はこれを恥ずかしいと考えているということを韓国メディアは見逃している。まるで嫌韓デモが懸念すべき水準で発生しているような報道を送り出している。日本の知識人と一般人は嫌韓デモを非難する。だが、これと関連した報道は相対的に少ないため韓国人は日本に対し誤解しやすい。


日本メディアの態度も大きく異ならない。韓国内の「反日デモ」と関連し、歪曲と誇張報道に明け暮れる。極端な反日の人たちの過激な行動をそのまま伝える。これにより日本人と韓国人の互いに対する感情はますます悪化している。私もやはり韓国に対し正しく知る前にはこうした報道によって漠然とした恐れを持ったのは事実だ。留学のために韓国に住み感じたことは非常に平和で安全な社会ということだ。現在両国メディアのスタイルはほとんどテレビ番組『世の中にこんなことが』に出てくる水準だ。ごく少数のとても特別なケースを一般化してはいけない。私は日本を訪問するたびに親切な韓国人と平和な韓国社会に対し多くの話を聞かせている。だが、依然として「韓国は危険なところだから早く勉強を終えて帰国しなさい」と忠告する知人がいる。歪曲されたマスコミの報道が両国民の誤解の谷間をさらに深くさせているようで苦々しい。

メディアは社会の監視者として大きな影響力を持っている。特にインターネットの発達は一般の人たちにもメディアに直接参加する幅をさらに広げた。歪曲されたマスコミの報道はインターネットを通じ急速に広がりその歪曲のレベルを深める。ブレーキのない自動車のように制御できず盲目的に走ることになる。こうした場合結局韓日両国の対立は「チキンゲーム」へと突き進むことになるかもしれない。こうした破局を防ぐためにはまず両国メディアの正しい報道姿勢が先行しなければならない。事実に基づいた報道ではない国民感情に訴える報道は止揚されなければならない。韓日両国のメディアは本来の役割と姿勢を改めて反芻しなければならない時だ。

安藤純子国民大大学院国際地域学科博士課程(中央SUNDAY第428号)



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