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【社説】「政派より国家を優先してこそ改革は成功する」=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「政治指導者なら選挙で敗れるリスクを負わなければいけない」。済州(チェジュ)フォーラム出席のために訪韓したシュレーダー元ドイツ首相が強調した言葉だ。首相時代に労働市場・年金改革の「アジェンダ2010」を推進して総選挙で敗れたが、悔いはないのかという質問に対し、彼は「政治は重要だが、国家ほど重要ではない」と強調した。昨日から中央日報と済州特別自治道・国際平和財団・東アジア財団が共同で主催している済州フォーラムで、シュレーダーは特に注目を集めた。政治的な不利益にもかかわらず構造改革を強行し、統一後に沈滞したドイツ経済を復活させた主役であるからだ。

彼は済州フォーラムの基調演説、中央日報のインタビュー、権寧世(クォン・ヨンセ)元駐中大使との対談など相次ぐ日程で、一貫して改革の必要性を強調した。労使政の大妥協が失敗に終わり公務員年金改革も遅々として進まない韓国に、シュレーダーの忠告は示唆するところが多い。彼の改革推進過程から学ぶ最初の教訓は、政治的な得失を計算して改革を推進してはいけないということだ。

シュレーダーが改革を推進する当時の2003年、ドイツは統一後遺症で「欧州の病人」と呼ばれた。マイナス成長と財政赤字に苦しみ、失業者は450万人にのぼった。この状況で彼は労働市場を柔軟化し、福祉支出を減らし、年金支給年齢を65歳から67歳に引き上げる改革を強行した。その代わり青年の就職支援を拡大し、所得税の負担を減らすなど経済活性化政策を進めた。これはシュレーダーには政治的な敗北を覚悟しなければならない冒険だった。彼は「選挙で落選する可能性があったが強行した」とし「構造改革は初期に苦痛を伴うが長期的には必ず成功をもたらす」と述べた。しかしシュレーダー首相の支持基盤である労組が反発した。その後、総選挙で敗れ、首相から退いたが、改革の効果は後任のメルケル首相の時に表れ始めた。ドイツは欧州財政危機を乗り越えた。政治的な利益ではなく国家の利益を優先して考えたシュレーダーの決断がドイツ経済を支えたのだ。シュレーダーの「殺身成仁改革」は、公務員の表情を気にした中途半端な改革案も容易に合意できない韓国政界が自省するべき部分だ。

【社説】「政派より国家を優先してこそ改革は成功する」=韓国(2)

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