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【取材日記】ワシントンでのシンクタンク三国志

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラスト=キム・フェリョン記者

安倍晋三首相が米国を訪問中だった先月29日、ワシントンのある高級ホテルの地下カンファレンスルームには多くの人々が集まった。笹川平和財団USAが主催した安倍首相を“もてなす”場であり、出席者の中には見覚えのあるシンクタンクの学者たちもいた。カンファレンスルームの外側に茶菓を準備した空間には数百人の出席者がいた。

笹川平和財団USAはワシントンのシンクタンクを支援したり、財団が自主的に各種セミナーを開き、日本を知らせるのを主導する尖兵だ。この財団は米議会の「日本研究会」を後援し、所属議員の日本訪問経費も支援する。また日本政府は安倍首相の訪問を控え、米国のジョージタウン大・コロンビア大・マサチューセッツ工大(MIT)にそれぞれ500万ドルを支援することにしたと明らかにした。日本学研究を支援する名目だが、その背景には韓国の激しい歴史攻勢を米国現地で遮断するという心算もある。

中国もシンクタンク競争に加わった。2月に最初のカンファレンスを開き、ワシントンに入った中米関係研究所(ICAS)は「海南南海研究財団が作った独立的で非営利的な学術研究機関」としてホームページに紹介されている。しかしウォールストリートジャーナル(WSJ)は「海南南海研究財団は中国の南中国海国家研究所により作られた」とし「ICASの設立は昨年、中国の習近平国家主席が『ソフトパワー』を強調した後に実現した」と報じた。結局、ICASの設立は中国政府の影響と無関係でないということだ。WSJによると、ICASの最初のカンファレンスに出席した崔天凱駐米中国大使は、南シナ海で建設中の人工島に対する防御論理を展開した。


韓国はどうか。我々も米戦略国際問題研究所(CSIS)とブルッキングス研究所に「韓国碩座」職を作り、韓国国際交流財団が近いうちにウッドロー・ウィルソンセンターに韓国学プログラムを開設する。しかしシンクタンクを相手にする公共外交は日本に比べて財源規模がかなり少ない。安倍首相の訪米期間中に日本が発表した米日交流および日本学研究支援プログラム「カケハシ・イニシアティブ」は規模が30億円だ。このような財源がなければ、韓国は現地韓国系団体の草の根運動に頼ったりする。安倍首相の訪米の際、韓人団体が執拗なキャンペーンで日本軍慰安婦被害者に対する謝罪世論を再び呼び起こしたのが代表的な例だ。しかしこうした事例は多くはなく、シンクタンクは韓人団体の役割でもない。

今は中国もワシントンに入り、日本はお金でシンクタンク世論を買い入れている。韓国も費用ばかり計算している場合ではない。投資をしてこそワシントンのシンクタンクで韓国に親和的な政策と世論を作ることができる。

チェ・ビョンゴン・ワシントン特派員



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