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<マラソン>私の名前は呉走韓、太極旗を付けて走りたい(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ケニア出身のマラソンランナー、ウィルソン・ロヤナ・エルペは太極マークを胸に付けて走るのが夢だ。しかし彼の帰化問題について陸上界では賛反両論がある。エルペは来年のリオデジャネイロ五輪のマラソンに韓国を代表して出場できるのだろうか。(中央フォト)

ケニア北部の砂漠地域、トゥルカナにある青年がいた。20歳まで母のもとで牛と羊を育てていたこの青年は、土の上を裸足で走るのが好きだった。彼がマラソンランナーの夢を抱いて2011年10月、韓国を訪れた。その後、彼の人生は変わった。彼は韓国のために走るマラソンランナーになることを決心した。故郷から約1万キロ離れた国のために走るという男、ウィルソン・ロヤナ・エルペ(27、Wilson Loyanae Erupe)だ。

しかしエルペが韓国人になるのは簡単なことではない。彼の帰化問題をめぐり陸上界では論争が起きている。10年以上も低迷する韓国マラソンに転換点をもたらすという肯定論と、短期の成果のために外国選手を輸入するのはよくないという批判論が対立している。

エルペがマラソン界で頭角を現したのは2012年3月のソウル国際マラソンだった。2011年5月にマラソン公式大会で初めて走った彼は、ソウル国際マラソンで2時間5分37秒という記録で優勝した。エルペ自身、3度目のフルコース挑戦だった。この記録は韓国で開かれた国際大会の最高記録であり、まだ破られていない。


エルペは2013年1月、国際陸上競技連盟(IAAF)ドーピングテストにかかり、2年出場停止処分を受けた。マラリア予防注射を受けたが、これがドーピングテストで問題になった。処分が終わると、エルペは先月のソウル国際マラソンで2時間6分11秒をマークし、優勝した。

2010年にケニアで陸上キャンプを運営しながらエルペを発掘したイ・チャンソク白石大学スポーツ科学部教授(53、大韓陸上競技連盟理事)は「自己管理が徹底している選手。海抜2000メートルの高地で20キロの土の上り坂を1時間30分で黙々と走る。韓国人に劣らない誠実さが目を引く」と話した。

身長180センチ、体重65キロのエルペがマラソンに入門したのは5年前の2010年だった。20歳までスポーツ歴は一つもなかった。しかしエルペの潜在力に目をつけたケニアのコーチが陸上を勧めた。そしてエルペは2010年からオ教授がいるキャンプで体系的なトレーニングを受けた。

エルペの人生は完全に変わった。生まれて初め飛行機に乗り、韓国という国で開催された国際大会に出場した。走るたびに彼は最高だった。彼は韓国で走った4回のレースですべて1位になった。オ教授は「エルペは韓国を自分の夢をかなえてくれたところと考えている。ケニアの一般教師が受ける年俸の10倍以上の金額を渡すから契約しようというエージェントの提案も断った。それほど韓国で走りたいという気持ちが強い」と伝えた。



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