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【時視各角】韓国経済が失ったもの(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
だめな家には共通点がある。内紛だ。政府と中央銀行がぎくしゃくすれば間違いない。経済が以前ほど、または思ったほどよく回らないというシグナルだ。

隣国日本が反面教師だ。アベノミクスの出だしは良かった。主役である安倍晋三首相と黒田東彦日本銀行総裁。2年前の2人は最高の相性だった。安倍首相は前任総裁の任期が終わる前に黒田氏を迎えた。黒田総裁は期待に応じた。無制限の金融緩和、最初の矢を堂々と放った。「アベノミクスの先鋒」という名前は理由もなくついたものではなかった。

2年が流れアベノミクスはこのところ成功と失敗の岐路に立っている。不動産や株価が高騰し輸出は増えた。だが、中小企業と家計には返ってきたものがない。財政赤字負担が大きくなり輸入物価だけが高くなった。政治的負担が大きくなるほかない。安倍首相と黒田総裁の最高の相性にも亀裂が入り始めた。兆しは昨年からだが本格化したのは今年初めだ。経済財政諮問会議で黒田総裁が苦言を呈した。「財政に対する信頼悪化で日本国債金利が急騰する恐れがある」として警告した。今年計画した2度目の消費税引き上げを安倍首相が撤回したことを指摘したものだ。日本の国の負債は国内総生産(GDP)の240%だ。主要先進国で最も高い。黒田総裁は安倍首相が2度目の消費税引き上げの約束を守ることを望んだ。それでこそ計画通り2020~2021年の財政黒字が可能なためだ。


安倍首相は別のことを言う。「経済が持ちこたえることはできない」とし、「2017年4月以降にでも引き上げを考慮できる」と後退した。安倍首相陣営ではむしろ「黒田総裁がやりすぎた」と不機嫌な声だ。日本経済は重要な変曲点だ。瞬間的な好況の後の長い不況か、構造改革を通じた本物の回復か。あいにくの時期にアベノミクスの2本の軸の足並みが乱れた。未来を楽観しにくくなった。

韓国はどうなのか。悪口を言いながら似ているという言葉そのままだ。崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)副首相と李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁のスタートは良かった。昨年9月にオーストラリアで開かれた主要20カ国(G20)会議当時はワインを飲みながら会合を持った。崔副首相は「金利、以心伝心ではないか」と冗談を言ったりもした。果たして李総裁はその後3回の金利引き下げでこたえた。こうした最高の相性をめぐり「やはり学縁だ」という声まで出てきた。



【時視各角】韓国経済が失ったもの(2)

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