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【コラム】世界を知ってこそ国が生きる=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イラスト=パク・ヨンソク

最近になって中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)加入と米国の高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備に対する国論が入り乱れている。こうした中で朴槿恵(パク・クネ)大統領はこのほど「強大国の間に挟まれ『大変なことになった』という必要はない」と述べた。周辺強大国の顔色をうかがいわれわれ自らの利益より彼らの反応を先に心配して右往左往する必要ないというもっともな言葉だ。ただしこの話は強大国間の利害相反で起きた外交的挑戦を柔軟な戦略的思考にともなう能動的外交でうまく克服するだけでなく、むしろこれを活用することができる知恵が前提にならなければならない。

周辺を強大国で囲まれた韓国は生まれた時から彼らをよく知り外の世界の変化にあらかじめ対応できる格別な知恵と外交力が必要な国だ。それにもかかわらず、壬辰倭乱と丙子胡乱、そしてついに国まで失うことになった辛い歴史的苦行だけでなく、最近の1990年代末に体験した通貨危機も突き詰めれば韓国の政策当局と企業が急変してきた世界経済環境の変化をあらかじめ予想ししっかりと対応できなかった結果もたらされた事態ではなかったか。

はたして現在の韓国は周辺強大国の間で賢く対処していると自信を持って言えるだろうか。遅まきながら加入することにしたAIIBと関連して一度考えてみよう。


中国のAIIB創設イニシアチブは単純にアジア地域レベルのインフラ銀行をひとつ作るという単純な考えから出たのではないという事実を韓国は知らなければならない。世界の経済大国として再浮上した中国が米国中心の既存の世界経済体制ないし世界経済秩序を自己中心に変えようとする遠大な長期構想の一環で、人民元の国際基軸通貨化の努力などとともに推進する戦略的次元で見なければならない。

このような中国の強い戦略的意志とともに使える財源と国際社会を説得できる論理と名分も持っている。アジア地域はもちろんで、世界全般にわたった膨大なインフラ投資需要に不足する財源調達に中国が寄与するという名分がある。これに加え既存の米国中心の世界経済体制では購買力平価基準ですでに世界1位の経済大国に浮上した中国の地位がまともに反映されていない。例えば現在の米国のIMFクォータは17.69%であるのに対し、中国のクォータは4%にすぎない。その上に一部クォータ調整案も現在米国議会の批准拒否で縛られている。一言でAIIBは相当な国際的呼応の中でスタートできる有利な背景を持っていたのだ。



【コラム】世界を知ってこそ国が生きる=韓国(2)

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