ここ米国・ワシントンDCではすべての人が米国・イラン核交渉に注目してきた。ジョン・ケリー米国務長官はスイス・ローザンヌに長く留まって核交渉に参加している国連安保理常任理事国とドイツ(P5+1)・欧州連合・イランの間で交渉妥結を指揮した。北核問題を解決するための6者協議以来これほど「大きな掛け金」がかかった外交舞台もなかった。これらの交渉に直接参加したり局外者として観察した経験を基に私は次の通りいくつかの問題を指摘することができる。
最初に、今回の交渉はイランに対する信頼の欠如が目立つ。もちろん6者協議も同じだった。数十年にわたる敵対関係のために疑いの水準が克服することは難しいほどだ。信頼水準が低いためイラン・北朝鮮の事例では漸進的で段階的な履行措置が必要だ。北朝鮮はこれを「行動対行動」の原則と呼ぶ。国際政治学理論では「しっぺ返し(tit-for-tat)」戦略と知られている。このような意味だ。合意したことを守るには相互信頼水準がとても低いため一方が1歩動けば相手側もこれに対し相応する方向で1歩動かなければならない。そして最初のステップは両側が同時に取らなければならない。
2つ目の問題は交渉のターゲット国家と制裁の解除に関することだ。恐らく北朝鮮やイランが交渉テーブルに戻ったのは制裁があたえる痛みのためだった。それで両国は交渉妥結で制裁解除の速度を重視した。自分たちが核開発と関連してどのような措置を取るかに対する反対給付でテヘランと平壌(ピョンヤン)は経済制裁が速かに、恒久的に解除されることを願う。さらには彼らが取った核開発措置よりより大きな贈り物を受けることを期待する。イラン核交渉で貿易用語である「スナップバック(snapback)」が登場した。合意が壊れた場合、制裁を再び賦課するという条項だ。このイシューはイラン核問題解決の難題になっている。なぜなら制裁は北朝鮮・米国や米国・イランだけの問題でなく国連も介入する問題であるためだ。制裁を原位置させるのがそれだけさらに複雑になる。
3つ目の問題は「残余(residual)」核能力だ。イランでも北朝鮮でも多者間交渉の対象国家は合意条件の枠の中で可能ならばより多くの核能力を維持したがっている。北朝鮮の事例を見れば北朝鮮は寧辺(ヨンビョン)のプルトニウム・プログラムに対する合意を導き出すのとは別に秘密裏にウラニウム・プログラムを進めた。イランにも武器級核燃料の保有、研究能力、基本協定の時限設定が問題になる可能性がある。
【コラム】イラン・北朝鮮核交渉の6つの問題点(2)
最初に、今回の交渉はイランに対する信頼の欠如が目立つ。もちろん6者協議も同じだった。数十年にわたる敵対関係のために疑いの水準が克服することは難しいほどだ。信頼水準が低いためイラン・北朝鮮の事例では漸進的で段階的な履行措置が必要だ。北朝鮮はこれを「行動対行動」の原則と呼ぶ。国際政治学理論では「しっぺ返し(tit-for-tat)」戦略と知られている。このような意味だ。合意したことを守るには相互信頼水準がとても低いため一方が1歩動けば相手側もこれに対し相応する方向で1歩動かなければならない。そして最初のステップは両側が同時に取らなければならない。
2つ目の問題は交渉のターゲット国家と制裁の解除に関することだ。恐らく北朝鮮やイランが交渉テーブルに戻ったのは制裁があたえる痛みのためだった。それで両国は交渉妥結で制裁解除の速度を重視した。自分たちが核開発と関連してどのような措置を取るかに対する反対給付でテヘランと平壌(ピョンヤン)は経済制裁が速かに、恒久的に解除されることを願う。さらには彼らが取った核開発措置よりより大きな贈り物を受けることを期待する。イラン核交渉で貿易用語である「スナップバック(snapback)」が登場した。合意が壊れた場合、制裁を再び賦課するという条項だ。このイシューはイラン核問題解決の難題になっている。なぜなら制裁は北朝鮮・米国や米国・イランだけの問題でなく国連も介入する問題であるためだ。制裁を原位置させるのがそれだけさらに複雑になる。
3つ目の問題は「残余(residual)」核能力だ。イランでも北朝鮮でも多者間交渉の対象国家は合意条件の枠の中で可能ならばより多くの核能力を維持したがっている。北朝鮮の事例を見れば北朝鮮は寧辺(ヨンビョン)のプルトニウム・プログラムに対する合意を導き出すのとは別に秘密裏にウラニウム・プログラムを進めた。イランにも武器級核燃料の保有、研究能力、基本協定の時限設定が問題になる可能性がある。
【コラム】イラン・北朝鮮核交渉の6つの問題点(2)
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