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【社説】韓銀のおかしな発券力動員、誰が許諾したのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国銀行(韓銀)が発券力を動員し、中小企業と金融公企業に対する貸出金が1年間に66.5%急増し、15兆3761億ウォン(約1兆6800億円)になったという。通貨危機当時よりも多い。中小企業支援用金融仲介支援貸出が11兆9081億ウォン、社債市場正常化の名分で昨年3月に政策金融公社に貸した3兆4590億ウォンがその内訳だ。これとともに韓銀が住宅金融公社に4450億ウォン、輸出入銀行に1兆1650億ウォンを出資したのも発券力によるものだ。

無差別的で中立的であるべき中央銀行が、政府の代わりに差別的、選択的な支援に動員されるのは深く懸念される部分だ。問題はこれだけでないという点だ。金融仲介貸出は最近、5兆ウォン増額され、限度が20兆ウォンに増えた。3年連続で限度が増え、どこまで増えるかも分からない。金融当局が安心転換貸出を40兆ウォンに増やし、韓銀は住宅金融公社にも2000億ウォンをまた出資しなければならない状況だ。財政でするべきことをあたかも予備軍を動員するように韓銀を引き込んだのだ。政府が韓銀法上の金融安定任務を挙げて要求するというが、そのような形なら発券力を動員してできないことはない。

韓銀の発券力は租税収入を基盤とする政府の財政投入とは全く違う。言葉通り高性能印刷機械で印刷すれば済む。まさにそのような危険性のために韓銀法は中央銀行の中立性を保障している。気まぐれな政治的考慮から脱離し、通貨価値を維持するべきだという任務を付与したのもそのためだ。お金が価値を持つのは金と交換されたり誰かの汗と涙が含まれているからだ。いくら管理通貨時代といっても発券力が統制もなく乱用されてはいけない。


一部では各国の中央銀行が金融を緩和しているのに韓銀は消極的だという非難がある。しかし米国の量的緩和も均衡雇用に必要な貨幣量を厳密に計算するなど内部の基準がある。政府が韓銀に抑えつけて発券力を借りるのは量的緩和よりも質が悪い。過去、韓銀は政府の外換銀行出資要求に対し、法に背くとして抵抗する姿を見せた。今は言われるままに金融通貨委員会の議事棒たたくのに忙しい。国会の審議も受けない発券力を誰が動員したか。それなら韓銀も中小企業・庶民貸出窓口を作る方がまだましではないのか。



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