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「米大統領、イラン核交渉に全力…北朝鮮は見えず」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
オバマ政権が力を注ぐイラン核交渉が北朝鮮核問題交渉には暗い影を落とすという見方が出ている。イラン核交渉をめぐる米国内部の反発が強く、オバマ政権には北朝鮮の核に関心を拡大する余力がないという懸念だ。スイス・ローザンヌで行われた米国など主要6カ国とイランの核交渉は、締め切り期間の先月31日(現地時間)を過ぎた1日にも駆け引きが続いた。当初の締め切り期間はオバマ政権がイランに圧力を加えるために決めた日だったが、米国が交渉結果を出すために自ら時限を超過した。

ワシントンの外交消息筋はこの日、「イラン核交渉の結果に国際社会の関心が集中し、北朝鮮の核に関しても交渉の再開が必要だという世論を広める側面がある」としながらも「しかし内幕をのぞいてみると北核交渉を再開する条件が整うかどうかは未知数」と伝えた。

イランと北朝鮮はその間、反米路線と核開発で“双子”の歩みを続けてきた。両国を相手にする核交渉も似ている。北朝鮮の核が6カ国協議ならイランの核は7カ国協議で進行された。イラン・北朝鮮ともに交渉過程で制裁の即刻解除を要求したのも同じだ。しかしこうした似た姿がイラン核交渉に反対する根拠となり、オバマ政権が北朝鮮に視線を向ける余裕を与えていない。


ジョンズ・ホプキンス大国際関係大学院のジョエル・ウィット研究員は「オバマ政権は今後、イラン核交渉の結果をめぐり議会を説得するのにエネルギーを注がなければいけないため、北朝鮮を相手にする余力がない」とし「イラン核交渉が北核6カ国協議再開にプラスの効果を及ぼすだろうと期待すれば、これは米国国内の政治を知らないということだ」と断言した。1994年に北朝鮮とジュネーブ合意を引き出したロバート・ガルーチ元米国務省対北朝鮮特使も「イランと核交渉が妥結してもオバマ政権は北朝鮮と新たな協議に入るのは難しい」とし「共和党が掌握した議会から交渉結果を防御するのに全力投球しなければいけないため」という見方を示した。

共和党はその間、「北朝鮮の二の舞を演ずる」とオバマ政権に圧力を加えてきた。大統領候補のテッド・クルーズ共和党上院議員は2月、「イランに対し、1990年代に北朝鮮を相手にした同じ失敗を繰り返している」とし「オバマ政権は当時の対北朝鮮交渉で失敗したウェンディ・シャーマン(国務次官)をイラン交渉に呼び入れた」と攻撃した。このためイラン核交渉の妥結はむしろ議会内の強硬派を刺激し、オバマ政権の対北朝鮮柔軟性を落とすという観測が出ている。

「北朝鮮はイランと違う」としてイランとの交渉を強行したオバマ政権の論理も、今後の北核対話には悪材料だ。非核化合意を破って3度も核実験を強行した北朝鮮に対しては、まだその段階まで達していないイランに比べてさらに厳格な交渉基準を前に出してこそ対話を始める名分ができるからだ。

こうした難題を乗り越えて北核交渉が再開されても、イラン発の遠心分離機が暗礁となる可能性がある。ビクター・チャ米戦略国際問題研究所(CSIS)韓国研究部長は「イランが6000基の遠心分離機保有を認められれば、北朝鮮は今後、対北朝鮮交渉でイランの前例を挙げて米国に似た要求ができる」とし「これが最大の難題になるだろう」と指摘した。イランは高濃縮ウランを分離できる遠心分離機を1万8000基保有しているが、米国などは民需用・研究用ウラン分離を条件にこのうち6000基ほどを認める案を検討してきた。



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