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【コラム】二重戸籍の国、韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ついに来るべきものが来た。韓半島(朝鮮半島)に集積された矛盾を増幅させる大国の圧力が。国際的な圧力は昨今のことでない。19世紀末から作動してきた列強の角逐戦は韓国に「海洋国家(勢力)」であり「大陸国家」という二重戸籍を付与した。「海洋勢力」は韓日米軍事同盟で、「大陸勢力」は反日で固まった韓中歴史同盟だ。両戸籍を持つ韓国が、米国の高高度ミサイル防衛(THAAD・サド)体系と中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)圧力に性急な返答を出すことはできない。世間の非難を受ける「戦略的あいまい性」がひとまず賢明と思われる。ところが日米の蜜月旅行の噂で事案は慌ただしくなっている。

安倍首相を電撃招請するとは想像もできなかった。先月初め、KBS(韓国放送公社)が企画したドキュメンタリー撮影のために日本を訪問した際、航空幕僚長を務めた極右派の田母神俊雄に会った(この場面は放送された)。筆者は単刀直入に尋ねた。「旧日本軍慰安婦問題をどう思いますか」。彼の回答は断固としていた。「売春です」。「では南京虐殺は」。同じく短く「歴史ねつ造で操作です」。すべての日本人がこうであるわけではないが、こうした極右論理に同調する勢力が増えるというのが問題だ。

その頂点にいる安倍首相を招請し、ルーズベルト米大統領が日本との戦争を宣言した場所で、上下院合同演説をする予定という。消耗的な歴史紛争に巻き込まれるより実益を得ようとする米国の実用主義的な決断に韓国は不安だ。植民地の傷が深い韓国としては、日米軍事同盟の戦略的ダンスを見ることはできない。「正義の大国」がすることではなく、「慰安婦問題」はどこへ行ったのかと言っても無用の絶叫にすぎない。米国はTHAAD配備にあいまいな態度を見せた韓国にやや怒った状態だ。米国の懐に抱き込まれた日本はひそかにささやくだろう。「軍事大国に生まれ変わる我々を信じてください」と。軍事大国、それは日本が死ぬほど懐かしがる帝国の片腕だ。


これに中国は歴史同盟の義理を守れという文明的な圧力を黄砂の風にのせて送った。AIIBは欧州とアジアに開発資金を支援する「金融の鄭和艦隊」、すでに中国は400億ドルにのぼる新シルクロード基金を創設し、お金をまいている。こうした渦中にG7核心国の英国・ドイツ・フランス・イタリアが参加Kを決めると、窮地に追い込まれた米国が最後の砦とする国が韓国と豪州だ。豪州が動いた。最後に残った韓国の選択が、国際通貨基金(IMF)・世界銀行を前に出して米国が握った世界経済支配権版図を変えるほど重みを帯びた理由だ。中国外相は習近平の密旨を青瓦台(チョンワデ、大統領府)に伝えたはずだ。「アジアに残るのか、それとも米国に投降するのか」。



【コラム】二重戸籍の国、韓国(2)

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