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韓国の慢性的「無決断外交」…NSC中心に結論出すべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ラッセル米国務次官補が16日午後、仁川国際空港を通じて入国した。ラッセル次官補は17日、外交通商部の趙太庸(チョ・テヨン)第1次官、李京秀(イ・ギョンス)次官補らに会う予定だ。

「THAAD(高高度ミサイル防衛体系)配備は戦略的あいまい性ばかり強調し、外交安保イシューを政治イシューに膨らませた。半面、アジアインフラ投資銀行(AIIB)参加は他国の目を気にしてタイミングを逃した」(羅卿ウォン国会外交統一委員長)

米国が推進し中国が反対するTHAAD、中国が主導し米国が反対するAIIBが、韓国外交を追い込んでいる。静かな外交の結果は国益とは反対方向に展開している。米国と中国はもう韓国の選択を要求している。韓国外交がG2の圧力に挟まれた最悪の状況に追い込まれている。

状況がこのようになった最も大きな理由に、政界と学界は無決断の外交を挙げている。国会外交統一委幹事の沈載権(シム・ジェグォン)議員(新政治民主連合)は「AIIBは初期から立場を通知しても米国が不快感を表す明確な根拠がなかったが、過度に右往左往した」と指摘した。亜洲大のキム・フンギュ中国政策研究所長は「基本的に政府の連米和中(米国と連帯、中国と和親)政策は今のような状況では無責任な側面がある」と指摘した。慰安婦問題でふさがり一歩も進めない韓日関係も無決断の外交が招いた副作用だ。


戦略的あいまい性ばかり前面に出し、国益を十分に得られなかったという指摘も多い。匿名を求めた与党外交統一委員は「戦略的あいまい性を前に出して何もしないのは韓国外交の慢性的な問題」と述べた。韓民求(ハン・ミング)国防長官は先月11日、国会国防委でTHAAD配備に関し、「『戦略的あいまい性』を維持する必要がある」と述べた。セヌリ党の尹相ヒョン(ユン・サンヒョン)議員は「戦略的あいまい性とは相手国に不確実性を抱かせるものだが、長官が公開的に『戦略的あいまい性』という言葉を述べた瞬間、戦略の価値を失った」と批判した。

THAADやAIIBなどに対して青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室、外交部、国防部など政府外交安保チームの間で十分な情報交換と調整が行われていないのではという疑問も提起されている。外交安保のコントロールタワーは金寛鎮(キム・グァンジン)国家安保室長が引き受けている国家安全保障会議(NSC)だ。しかしNSCで2つの問題についていかなる議論をしたのか、与党内部にさえ伝えられた内容がない。政府当局者は「青瓦台の中ですら国家安保室と外交安保首席室の間で業務の協力が円滑でない」と伝えた。

遅くなったが、今からでも決断の不在、チームワークの不在、コントロールタワーの不在に代表される3無外交にメスを入れるべきだという意見が多い。延世大の文正仁(ムン・ジョンイン)教授(政治外交学)は「THAADが必要ならNSCレベルで決め、米国に意思表明をし、中国を説得する積極的な努力が必要だ」とし「額を突き合わせるようなコミュニケーションをしなければいけない」と強調した。梨花女子大の朴仁フィ(パク・インフィ)教授(国際関係学)は「その間、米中が描く絵に合わせることに慣れてきたが、今はもう我々が絵を描いて、国益に基づいて米中の政策を取捨選択する時になった」と述べた。国立外交院のキム・ヒョンウク教授(米州研究部長)教授は「過去にも決断力の不在を戦略的あいまい性で包装することが多かった」とし「今は出るところと引くところをよく判断し、戦略価値を高める選択をする必要がある」と助言した。



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