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【社説】今回のテロが韓米同盟の逆風になってはいけない

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
リッパート駐韓米国大使襲撃事件は国内外のメディアを通じて世界にリアルタイムで伝えられた。米国と国際社会は、米国大使が同盟国の首都の真ん中でテロにあい、血を流す姿に衝撃を受けたはずだ。大使は一国の顔だ。オバマ大統領の側近であるリッパート大使は昨年末に就任して以来、韓国に深い愛情を見せてきた。テロ犯のキム・ギジョンが犯行の理由に、2日から始まった韓米合同軍事訓練への反対を挙げただけに、米国内部で韓国の反米感情が拡大解釈される可能性もなくはない。米国のアジアリバランス(再均衡)政策に関連する韓国政府の協力レベルに満足していないような米国の世論が悪化することも考えられる。

こうした点で韓米外交当局がソウルとワシントンで直ちに接触し、今回のテロを単発事件と規定し、韓米同盟にマイナスの影響を与えないよう協力することにしたのは幸いだ。韓国政府が今回の事件を重く受け止め、速かに大統領の立場を出したのに続き、首相主宰の次官会議、国家安全保障会議(NSC)を開き、対策の準備に入ったのも適切だ。政府は今回の事件が韓米同盟に対する逆風を招かないよう万全を期する必要がある。テロ事件の経緯などに関し、わずかな疑惑もないよう調査し、米国に説明しなければいけない。同時に駐韓外交使節の活動が委縮しないよう身辺保護強化対策の準備も要求される。外交使節に対する駐在国の保護は外交関係の基本中の基本だ。

米国民を相手にした公共外交の負担はいつよりも重くなった。同盟は両国民の信頼を糧とする生物体のようなものだ。お互い好感度が落ちれば根幹が揺れる。米国で今回の事件をめぐり誤解が生じないよう、すべてのチャンネルを稼働する必要がある。逆説的にリッパート大使が韓国国民を相手に見せてきた精力的な公共外交は一つの手本となるだろう。リッパートは手術後にツイッターに載せたコメントで「韓米同盟の進展のためにできるだけ早く戻ってくる」とし、韓国語で「一緒に行きましょう」と呼びかけた。我々の態度しだいでは、今回のテロは韓米同盟の悪材料でなく、さらに強める契機になることもある。リッパート大使の快癒を祈る。

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