長考の末の握手なのか、政局突破の妙手なのか。
李丙ギ(イ・ビョンギ、68)新任青瓦台(チョンワデ、大統領府)秘書室長に対する評価は両極端だ。判断基準は「人間・李丙ギ」を知っているかどうかであった。先月27日の任命以後、中央SUNDAYは彼を知っている人物10人余りにこの新任秘書室長に対する評を尋ねた。1人の例外もなく「この政府に入ってから最高の人事」という絶賛ぶりだった。さらに朴槿恵(パク・クネ)政権の狙撃手を自任する朴智元(パク・チウォン)議員までが「私が国会情報委員をしながら相手にしたが思考が柔軟だった。疎通も円満だ。今まで(秘書室長として)議論された人の中では最も良い」と言及した。
だが彼を知らない人たちの評価は冷たい。「李丙ギという人の性格を問題にするのではない。人事の刷新で大統領の国政運営スタイルを変えろというのが世論の注文だったのに、再び側近を持ってきたので、全く元のもくあみだ」という指摘だ。一般国民にとっても、この新任室長はなじみが薄い。2002年の「車取り引き」波紋で知らされた大統領選挙戦資金の運搬策で罰金刑を受けたのがそれなりに世間に知られた情報だ。情報トップが青瓦台に入城したというのもまったくいまわしい。「情報政治・公安政治の亡霊がよみがえるのではないかと心配になる」〔新政治民主連合の金瑛録(キム・ヨンロク)首席報道官〕という批判が出てくる理由だ。
◆「秘書として最適なキャラクター」
情報機関トップである国家情報院長が青瓦台の秘書室長にそのまま乗り換えたのは歴代初めてだ。朴槿恵大統領もこの点を苦心したという。過去、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の時の金桂元(キム・ゲウォン)秘書室長が中央情報部長出身ではあったが8年の空白があった。李厚洛(イ・フラク)氏は秘書室長の後、中央情報部長に任命された。
だが金大中(キム・デジュン)政権の初代秘書室長だった金重権(キム・ジュングォン、76)氏は「国家情報院長をつとめたというだけで工作うんぬん言うのは行き過ぎた形式論理」と反論した。彼は「それなら検察総長が秘書室長になれば事情政局、国防部長官が行けば軍部独裁だと攻撃するのだろうか」と付け加えた。「重要なのは秘書室長の任務をうまくこなせるかだ。李秘書室長は国家情報院長をつとめたが基本的には外交通」と評価した。自身とのエピソードも紹介した。「1990年代初めに私が青瓦台政務首席だった時、李秘書室長は儀典首席だった。1年間一緒に勤めた。自分の主張を前に出さず、主に傾聴するスタイルだった。疎通が不足しているという朴槿恵政権の弱点を補完する適任者」と診断した。
検事出身であり3選国会議員だった金淇春(キム・ギチュン)前秘書室長が「実力者型」だったとすれば、外交・安保に精通した李新任室長は概して「実務型」だという見解だ。だが、明智(ミョンジ)大学のキム・ヒョンジュン教授(政治学)は「政務感覚も卓越している」と評価した。「金武星(キム・ムソン)、劉承ミン(ユ・スンミン)現与党指導部と兄弟のように親しいのはもちろん故・金槿泰(キム・グンテ)議員、趙英来(チョ・ヨンレ)弁護士ら野党圏の人々とも格別だった。90年代にはキム・ミンソク議員らいわゆる『386』勢力とも懇意にしていた」と伝えた。「これまで汝矣島(ヨイド)政治と一定の距離を置いていた朴槿恵大統領が李室長を選んだのは、今後の国政運営で政治を優先順位に置くという強いメッセージ」と分析した。(中央SUNDAY第416号)
「静かな解決者」李丙ギ新任秘書室長…疎通・対日関係の解決に期待(2)
李丙ギ(イ・ビョンギ、68)新任青瓦台(チョンワデ、大統領府)秘書室長に対する評価は両極端だ。判断基準は「人間・李丙ギ」を知っているかどうかであった。先月27日の任命以後、中央SUNDAYは彼を知っている人物10人余りにこの新任秘書室長に対する評を尋ねた。1人の例外もなく「この政府に入ってから最高の人事」という絶賛ぶりだった。さらに朴槿恵(パク・クネ)政権の狙撃手を自任する朴智元(パク・チウォン)議員までが「私が国会情報委員をしながら相手にしたが思考が柔軟だった。疎通も円満だ。今まで(秘書室長として)議論された人の中では最も良い」と言及した。
だが彼を知らない人たちの評価は冷たい。「李丙ギという人の性格を問題にするのではない。人事の刷新で大統領の国政運営スタイルを変えろというのが世論の注文だったのに、再び側近を持ってきたので、全く元のもくあみだ」という指摘だ。一般国民にとっても、この新任室長はなじみが薄い。2002年の「車取り引き」波紋で知らされた大統領選挙戦資金の運搬策で罰金刑を受けたのがそれなりに世間に知られた情報だ。情報トップが青瓦台に入城したというのもまったくいまわしい。「情報政治・公安政治の亡霊がよみがえるのではないかと心配になる」〔新政治民主連合の金瑛録(キム・ヨンロク)首席報道官〕という批判が出てくる理由だ。
◆「秘書として最適なキャラクター」
情報機関トップである国家情報院長が青瓦台の秘書室長にそのまま乗り換えたのは歴代初めてだ。朴槿恵大統領もこの点を苦心したという。過去、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の時の金桂元(キム・ゲウォン)秘書室長が中央情報部長出身ではあったが8年の空白があった。李厚洛(イ・フラク)氏は秘書室長の後、中央情報部長に任命された。
だが金大中(キム・デジュン)政権の初代秘書室長だった金重権(キム・ジュングォン、76)氏は「国家情報院長をつとめたというだけで工作うんぬん言うのは行き過ぎた形式論理」と反論した。彼は「それなら検察総長が秘書室長になれば事情政局、国防部長官が行けば軍部独裁だと攻撃するのだろうか」と付け加えた。「重要なのは秘書室長の任務をうまくこなせるかだ。李秘書室長は国家情報院長をつとめたが基本的には外交通」と評価した。自身とのエピソードも紹介した。「1990年代初めに私が青瓦台政務首席だった時、李秘書室長は儀典首席だった。1年間一緒に勤めた。自分の主張を前に出さず、主に傾聴するスタイルだった。疎通が不足しているという朴槿恵政権の弱点を補完する適任者」と診断した。
検事出身であり3選国会議員だった金淇春(キム・ギチュン)前秘書室長が「実力者型」だったとすれば、外交・安保に精通した李新任室長は概して「実務型」だという見解だ。だが、明智(ミョンジ)大学のキム・ヒョンジュン教授(政治学)は「政務感覚も卓越している」と評価した。「金武星(キム・ムソン)、劉承ミン(ユ・スンミン)現与党指導部と兄弟のように親しいのはもちろん故・金槿泰(キム・グンテ)議員、趙英来(チョ・ヨンレ)弁護士ら野党圏の人々とも格別だった。90年代にはキム・ミンソク議員らいわゆる『386』勢力とも懇意にしていた」と伝えた。「これまで汝矣島(ヨイド)政治と一定の距離を置いていた朴槿恵大統領が李室長を選んだのは、今後の国政運営で政治を優先順位に置くという強いメッセージ」と分析した。(中央SUNDAY第416号)
「静かな解決者」李丙ギ新任秘書室長…疎通・対日関係の解決に期待(2)
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