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【取材日記】痛ましい北朝鮮の人権阻止外交

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
17日に大雪で都市全体がまひした米ワシントン。バスがなくなり公共機関が営業を取りやめたがワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)では北朝鮮人権討論会が予定通りに開かれた。前日に北朝鮮国連代表部のチャン・イルフン次席大使が中断を要求した討論会だ。17日に会場で会った関係者は、「北朝鮮国連代表部は13日にこの討論会に参加したいと求めてきた。ニューヨークの北朝鮮国連代表部関係者が米国内の他の地域に行くには国務省の旅行許可を受けなければならないが、それができないことを知りながらも参加を主張したのは討論会取り消しを主張しようとする名分作りだ」と指摘した。CSISのビクター・チャ韓国碩座も、「北朝鮮が望んだのは討論会出席なのか取り消しなのか明確でなかった」と伝えた。CSISと延世(ヨンセ)大学、北朝鮮人権委員会(HRNK)、ジョージ・W・ブッシュ元大統領記念財団などが共同で用意したこの討論会はロバート・キング米国務省北朝鮮人権特使、カート・キャンベル元国務省東アジア太平洋担当次官補らが出席し北朝鮮の人権改善を促す席だった。

北朝鮮の外交官が世界各地で「人権討論会」を防ぐため全方位に走っている。人権公論化阻止外交に総動員令が下されたかのような様相だ。

北朝鮮は10日に韓国国家人権委員会がインドネシアのジャカルタで開催した北朝鮮人権国際シンポジウムも防ごうとした。外交部のイ・ジョンフン人権大使は、「ジャカルタ人権シンポジウムが開かれた会場に北朝鮮の外交官が直接現れ抗議した」と伝えた。現地メディアによると、イ・ジョンリョル駐インドネシア北朝鮮大使はインドネシア政府だけでなく、政権与党とインターポールにまで「北朝鮮を侮辱するこうした行事は中断されるべきで、両国関係に悪影響を与える恐れがある」という抗議書簡を送った。


北朝鮮は19日には“脅迫外交”に出た。北朝鮮外務省は「無謀な人権挑発策動を超強硬対応により最後までぶち壊してしまうだろう」と威嚇した。北朝鮮が人権行事に敏感に反応していることをめぐっては概ね解釈が一致する。17日の討論会に出席した参加者は、「平壌(ピョンヤン)の首脳部で行事を防げと催促するので第一線の外交官らが命がけで乗り出しているのではないか」と話した。

だが、北朝鮮の人権は現場の外交官たちが防げるものではない。ジャカルタやワシントンの人権討論会が取り消しになったとしても北朝鮮の人権問題が国際社会から消えるはずがない。同時に北朝鮮は政治的人権はおろか住民たちの空腹を解消する生存権的人権すら解決できずにいる。住民たちを飢えさせる国が外部世界を相手に人権戦争を行ったところで説得力はない。北朝鮮は人権阻止外交に先立ち、生きていく人権から自ら解決するのが先だ。

チェ・ビョンゴン(ワシントン特派員)



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