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【コラム】教育は韓国最大の不振産業(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
「年末調整」波紋が増税-福祉論争で拡散している。野党側では、福祉の需要が大きく増える状況で税率は上げず「便法」で税収不足を埋めようとして生じたものであるため、今からでも税率を上げて“正常”に問題を解決すべきだと主張する。一方、政府と与党では、景気が回復すれば税収が自然な形で増えるため、経済活性化にまい進しようという方向に意見をまとめる雰囲気だ。増える福祉需要をそのままにすれば手に負えなくなるため「福祉ダイエット」をするべきだという主張も出てくる。

どの国にも税金は政治問題だ。保守政党と進歩政党の区分は、減税を擁護するか増税を擁護するかで分かれることが多い。税金を出すにしても誰がより多く出すかによって利害関係が変わるため、税金論争は政治色を帯びるしかない。

しかしその差をあまりにも浮き彫りにすれば、社会の葛藤が増幅される。葛藤の余地を減らす案が多く出るほど、政治陣営間で折衝する道が開かれる。筆者はこうした案の一つとして、教育費の支出、特に大学関連教育の支出を大幅に減らす案を与野党が真摯に検討することを勧めたい。経済の活性化と財政負担の緩和という二兎を同時につかみながら、青年失業の解消にも寄与できると考えるからだ。


韓国の経済奇跡について話す場合、よく「世界最高の教育熱」が挙げられる。子どもの教育は何とかしてでもやらなければいけないという意識がまだ多くの保護者を支配していて、教育費支出は減らしてはならない聖域として扱われている。実情は180度変わっている。教育は現在、韓国で最も振るわない産業だ。この不振産業への投資が続き、家計の消費が圧迫され、青年失業問題が生じている。

教育は慢性赤字産業であり、大学教育はその中で最も深刻だ。サムスン経済研究所は大学卒業生のうち過剰学歴比率が42%という研究結果を出したりもした。4年制大学を卒業して職場を探せなかったり、希望を低めて職場に入った人たちを合わせた数字だ。過剰教育で青年層が労働市場に遅く進入することだけでも最大19兆ウォン(約2兆円)の損失が出ると推算される。

一方、産業現場には必要な人材が十分に供給されないという声が多い。製造業に来る若者が途絶え、「熟練断絶」を心配する企業も少なくない。企業の立場では人材が円滑に供給されなければ国内への投資を縮小するしかない。半面、多くの若者は4年制大学卒業証書を受けた後、希望ばかり高まり、仕事もせずに社会で空回りする。

(中央SUNDAY第414号)



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