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【コラム】殴打で満たされたこの時代の“家”=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
打たれ強くなってこそ生き残る。韓国ではそうだ。最近あふれる殴打と過酷行為の記事に接したり報道したりしながら思うことだ。

28日には精神病院に入院中だった72歳の高齢者が17時間以上も縛られて死亡した事件が発生したと、人権委が発表した。

元気に入隊した青年を点滴注射しながら殴って死なせたり、園児が保育士のパンチを受けて倒れる監視カメラの映像も次々と公開された。


「生涯周期別殴打」というほど各年齢層で発生する暴力事件はすべて生活の基盤で発生した。一日の多くの時間を過ごす空間で、逃げることもできずに被害を受けた。正すためにいわゆる「訓育」だったという加害者の抗弁が出てくる点も似ている。

最初に公開された仁川松島の保育園の映像(保育士が右手を思いきり振って殴られた園児が吹っ飛ぶ姿)は打撃の強度がはるかに強いとみられた。

しかしさらに衝撃を与えたのは昨日(28日)警察が送検した富平(プピョン)の保育園の映像だ。保育士の身長の半分ほどの園児が保育士に近寄るのをためらう姿、ライトストレート性の殴打で尻もちをついた後すぐに姿勢を正す姿から、暴力が日常的に起きているという印象を受けた。案の定、虐待を受けた児童が14人という警察の捜査結果があった。

およそ4年前、ソウルのある小学校でオ教師が殴るたびに児童が掌風を受けたように倒れたという、いわゆる「オ掌風」事件の波紋が広がると、もう体罰はなくなる雰囲気だった。今はどういう時代なのか。ところで幼稚園でもなく保育園で体罰が日常的にあるというのが信じられない。

体罰の歴史は長い。ある人は「学習には苦痛が伴う」というアリストテレスの言葉を体罰の正当性の根拠に提示する。かつて殴打が激しかった西洋は早くから文化が変わったが、韓国では「苦痛を避けようという努力に訴え、学業に精進し、非行を正す」という論理が最近まで続いた。いわゆる「愛のムチ」だ。

ひょっとしてと思ってインターネットを検索してみると、実際に「愛のムチ(棒)」が多い。1810ウォン(約200円)の中国産の竹から1万4250ウォンの手工芸の萩の製品もある。製品に対する評価もある。

販売している人たちには申し訳ないが、もう体罰による訓育の時代は過ぎた。「教育のためには殴ることもある」という考えを捨てないかぎり、各種保育園対策はあまり効果がない。「さらに大きな問題は子どもを“家”で殴ること」という保育園園長の言葉は非常に説得力がある。

あふれる拙速対策も疑問だ。各地方自治体が先を競って保育士を呼び、「虐待防止教育」をする。監視カメラの設置では足りず、生中継までする。「踊って歌うかわいい」保育士の姿を保護者までがライブで見る必要があるのだろうか。実際、「愛のムチ」はああだこうだという関連当局に贈りたい。



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