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<水泳>朴泰桓、禁止薬物投薬が確認…遠のく「リオ五輪の夢」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

朴泰桓(パク・テファン)

水泳スターの朴泰桓(パク・テファン、26)が筋肉強化剤成分テストステロンが含まれた男性ホルモン注射を受けたことが確認された。このため来年のリオデジャネイロオリンピック(五輪)に出場できなくなる可能性が高まった。

ソウル中央地検は朴泰桓に「ネビド」という注射を処方したソウルT病院の診療記録を分析し、朴泰桓を召喚調査した結果、こうした事実を確認したと27日、明らかにした。ネビドの主成分テストステロンは筋力強化剤として世界反ドーピング機関(WADA)が禁止薬物に定めている。

朴泰桓は昨年7月29日、T病院の勧めでネビド注射を受け、仁川アジア競技大会直前の9月初め、世界水泳連盟(FINA)のドーピングテストを受けた。FINAは12月初め、禁止薬物に対する陽性反応が表れたことを朴泰桓側に知らせた。これに対し朴泰桓の所属事務所GMPは20日、T病院の担当医Kを傷害または業務上過失致傷容疑で検察に告訴した。検察の調査で、朴泰桓は「注射の成分を何度か尋ねたが、病院側は問題ないと説明した」と主張した。医師Kは投薬を認めながらも「禁止薬物成分が含まれているかどうか知らなかった」と述べたという。


双方が責任攻防をしているが、朴泰桓がテストステロンが含まれた薬物を投薬した事実は間違いない。朴泰桓が来月のFINA反ドーピング委員会の公聴会で釈明しても、事実関係を翻すのは難しい。WADAは禁止薬物の投薬が確認されれば最長4年の資格停止処分とする。故意性がないと判断しても選手資格を2年間剥奪するのが慣例だ。朴泰桓が懲戒を受ければ、リオ五輪が開催される2016年8月まで選手資格を回復するのは容易でない。

チームGMPが26日に釈明報道資料を出したが、むしろ疑惑ばかり深まった。朴泰桓がスポーツと特に関係がないT病院で診療を受けたのが最も大きな疑問だ。専門性がないT病院で受けた注射のためドーピングテストで摘発された。T病院側は「スポーツ選手は主な顧客でない。朴泰桓に無料サービスをしただけ」と話した。

朴泰桓は昨年初めまで他の病院に通っていた。いくら無料とはいえ、重要な大会を控えてT病院に行ったのが問題だった。T病院は「診療当時、朴泰桓の男性ホルモン数値が低く、これを高める注射(ネビド)を勧めた。これが禁止薬物とは知らなかった」と主張している。ネビドの主成分テストステロンは1990年代から禁止薬物に指定されている。

また朴泰桓がネビドがテストステロン成分であることを知らなかったかどうかもミステリーだ。10年間も国家代表で活躍し、数多くの国際大会を経験している朴泰桓は、ドーピングに関して徹底的に教育を受けている。これに関し、ある専門家は「普通、選手たちは絶対にネビドは打たない。しかし朴泰桓の場合は知らずに打った可能性がある。競技力の上昇を期待したとすれば3回以上注射を打ったはずだが、一度だけ打ったのはミスだったという意味」と述べた。

検察の調査とチームGMPの釈明を総合すると、朴泰桓と医師Kはともにネビドについて無知で、不注意だったとみられる。現在としては競技力向上のために人為的にテストステロン数値を高めたと見なせるほどの証拠がない。

しかしパク・テファン側が裁判で勝訴しても、故意性がなかったことを立証するだけで、FINAの懲戒を避けるのは難しい。ドーピングに対するすべての責任は選手にあるからだ。それだけでなくアジアオリンピック評議会(OCA)の決定に基づき、朴泰桓が昨年のアジア競技大会で獲得したメダル6個(銀1個、銅5個)を剥奪される可能性もある。



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