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【社説】このままでは韓国もギリシャのように国家破産に追い込まれる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ギリシャ急進左派連合の総選挙勝利は韓国の当面の現実に照らし合わせ示唆するところが大きい。「ユーロ圏で権力を握った初の反緊縮政党」(ニューヨークタイムズ)である急進左派連合の勝利は2012年に執権した新民主主義党の改革路線に国民が疲労感を覚えたのが大きな要因だ。指標上でギリシャ経済は底を打った。6年連続のマイナス成長の末に昨年は0.6%の成長に戻った。今年の成長率も欧州連合(EU)の平均1.5%よりはるかに高い2.3%が予想されている。今回の選挙で負けた新民主主義党が推進してきた公共部門改革、海外投資誘致、観光産業育成などの改革政策が可視的な成果を見せたのだ。

だが、国民が肌で感じる景気は違った。緊縮財政と構造調整にともなう整理解雇や倒産などで昨年の失業率は26.6%に急上昇した。青年失業率は60%に近い。その上国内総生産(GDP)の174%に達する公共負債を減らすための緊縮財政と税収拡充でベルトは締め続けるほかなかった。

こうした苦痛が「再交渉と負債減少」を叫ぶ急進左派連合の執権を生み出した。だが、改革政策が中断・後退することになれば企業の投資意欲を低下させ、経済回復を鈍化させたりマイナスに反転させかねない。ギリシャ国民の苦痛がさらに大きくなり長引くほかないということは説明の必要がない。


構造改革のない弥縫的な経済運用、増税のない普遍的福祉などのポピュリズム的政策が招いた致命的結果から抜け出すのがどれだけ大変なのかを見せる事例だ。すでに危機を克服した経験がある韓国だが、このまま進めばギリシャのように国家破産に追い込まれかねないとの警告もすでに出ている。先週国会予算政策処の長期財政見通し報告書は、統合財政収支が2021年に赤字に転換し、2033年ごろには国債発行でも支出をまかないきれない破産状態になる恐れがあると警告した。

特に今回の年末調整をめぐる問題後の政府の対処を見るとその時期を操り上げかねないとの懸念を消すことはできない。いまからでも増税に対する国民的合意を模索したり、実現困難な無償福祉などの財政支出を見直さなければならない。現実のリスクから目をそらすのは次世代に不当な負債を押し付ける犯罪行為だ。



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