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日本に新種の「甲」…熱血高齢者ら、コールセンター困らせる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
客という地位を悪用して職員に一方的な暴言・暴力を行使するいわゆる「甲」議論は韓国だけの話ではない。日本でも相次ぐ「甲」議論に、日本企業の伝統だった「お客さまは神様」という観念について再検討されていると経済週刊誌『日経ビジネス』最新号が報道した。

雑誌によれば、大阪府茨木市にあるコンビニエンスストアには午後10時から午前5時まで警備員が出勤する。客の応対をするのではなく「有事の際」に店員を保護するのが彼の任務だ。

このコンビニエンスストアが警備員を雇ったのは昨年広がった「土下座」事件のためだ。土下座は、ひざまずいて頭を床につけて謝罪する行為をいう。相手の人権を無視した野蛮で残忍な行為と認識される土下座を強要するのは、相手に侮辱を与える行為とみなされる。


ところが昨年9月、このコンビニエンスストアで男女4人が店員の態度が気に入らないとして無理難題を吹っかけて騒動を起こし、店員に土下座を強要した。彼らはこの全過程を動画で撮ってインターネットに載せ、結局この映像が問題になって彼らに懲役2年・執行猶予4年の刑事処罰が下された。

対面する店員だけでなく、電話で顧客を相手にする職員のストレスもたまっている。最近では怒鳴りつけたり暴言を吐いたりする従来式の「甲」ではなく、じわじわと問い詰めながら職員を困らせる「新種の甲」が流行している。「私がやってみれば分かるが…」とか「私が責任者だった時は…」というふうに始めて何時間も電話を切らず職員を困らせるやり方だ。

昨夏、ある健康用品企業で起きたことだ。60代後半の男性が「1カ月前に購入した血圧計が故障」だとしながら不満を提起した。相談員は謝罪して「宅配費だけ負担してくれたら新しい製品に変える」と言った。1週間後、電話が再びかかってきた。「商品は確かに受け取りました。ではなぜ不良品が発生したのか原因を把握して報告書を提出してください」。

その男性はかつて、ある製造企業の品質保証部署の責任者をつとめていた。相談員の詳しい説明にも「そんな品質管理はありえない」などと食い下がった。数時間のやり取りの末にやっと納得させたと思われたが、彼は「では今後の対策を整理してみよう」と話を続けた。

雑誌はこうした現象の原因の1つに「元気だけど孤独な高齢者」の増加を挙げた。コールセンター専門誌リックテレコムの昨年の調査によれば、企業のコールセンターに電話する人の35.8%が60代以上だった。ある企業関係者は「昔の高齢者より元気な上に、特に男性の場合には会社以外の生活が分からないと引退後にすべき事も行く所もない」として「持て余したエネルギーを顧客相談窓口で発散する」と話した。



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