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【噴水台】潘基文国連総長の支持率1位、これは正常ではない

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
この前、何となくネットサーフィンをしていて興味深い過去記事を発見した。2009年1月に出た某日刊紙の記事だったが、次期大統領候補の支持率に関する内容だった。当時、支持率1位は29.1%の朴槿恵(パク・クネ)元ハンナラ党代表。それは当然だ。記者が驚いたのは1位ではなく11.8%で2位を占めた人物のためだった。李会昌(イ・フェチャン)、鄭夢準(チョン・モンジュン)、鄭東泳(チョン・ドンヨン)などそうそうたる人物を後ろに追いやって、サプライズスターに浮上した人物は、まさに潘基文(バン・ギムン)国連事務総長だった。何と、その時からすでに「潘基文待望論」の話が出ていたのか?

韓国の政界があまりにも波瀾万丈で、6年前の状況がまるで60年前のようだ。探ってみるとあにはからんや、その頃当然だった次期走者がいなかった野党周辺で潘総長を次期走者に育てようという主張が少しの間出てきたことを思い出す。そうするうちに実現の可能性がゼロに収れんすることが判明しながら白紙に戻った。個人的にも潘総長の大統領選挙出馬は荒唐無けいな仮説と思っていたので、そんな議論があったという事実自体を全く忘れてしまったようだ。世界の人から尊敬される国際的指導者を泥沼の犬試合に似たような様相の国内の大統領選挙の場に引き込んでいいのかという話だ。

ところで昨年からこっそりと再び「潘基文待望論」が幽霊のように政界をはいかいし始めた。今回ふさわしい次期走者がいない与党側からだ。今年、新年の世論調査で潘総長は次期大統領候補の支持率1位をさらったという。ため息が出てくる。寡聞なためなのか分からないが、国内にもいない人物が最も有力な次期指導者として議論される国が韓国以外にあるのかと思う。さらに潘総長は公式資料まで出しながら「大統領選挙の出馬説は全く事実ではない」として国内政界と徹底的に線を引いている状況だ。そのような人をあえて世論調査に入れて大統領候補に浮上させる政治文化もまた、どこにあるだろうか。潘総長は今回支持率1位の報告を受けて、言葉もなく苦笑いするばかりだったというが、どんな心情だったのか察しがつく。


大衆的な人気が政治的成功を保障しないというのは、潘総長に代わって2012年の大統領選挙版に飛び込んだ有名なベンチャー企業家〔安哲秀(アン・チョルス)〕の事例を見れば、よく分かる。潘基文支持率1位の意味は、政治的予測にあるというよりは国民が現政界に対する不満が非常に大きいという警告だとみるべきのようだ。従来の政治家たちがどれほど国民に信頼を与えられなかったら、一度も政治をしたことのない人物が次期指導者1位に選ばれるものだろうか。こんなことは正常ではない。新年を迎えて、政界の覚醒と奮発を期待してみたい。

キム・ジョンハ政治国際部門次長



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