「資治通鑑綱目」完本を発見(写真=韓国学中央研究院)
国外所在文化財財団(以下、文化財財団)によると、10月に行われた上海図書館および復旦大学図書館所蔵の韓国典籍調査過程でこれを確認したという。上海図書館の所蔵本は1420年に作られた銅活字「庚子字」で刊行された版本。
文化財財団は「朝鮮で初めて刊行された版本であるうえ、同一の印刷本の伝来が珍しい貴重な書物という点で意味が大きい」と評価した。国内には国立中央図書館、清州古印刷博物館、ソウル大奎章閣韓国学研究院、湖林博物館などに庚子字本の資治通鑑綱目があるが、1、2冊または5冊など一部だけが伝えられている。
印章(蔵書印)を分析した結果、これは世宗当時に経筵で使用され、壬辰倭乱で日本軍に略奪された後、上海図書館に所蔵されたことが分かった。
文化財財団は「韓日中3カ国を行き来した資治通鑑綱目の流浪史から、我々の文化財が体験した痛みを確認することができた」とし「上海図書館と復旦大学図書館で計252種・1768冊の韓国典籍を調査し、この過程で朝鮮時代の多様な金属活字本など貴重な典籍があることを確認した」と明らかにした。調査の結果は整理と補完研究を経て、来年、報告書として出す予定だ。
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