「従北、自己検閲失敗、暴力」。統合進歩党解散の原因は３つのキーワードで説明できる。統合進歩党は前身の民主労働党時代はもちろん、２０１１年の結党後にも、北朝鮮に対して国民の感情とかけ離れた反応を見せ、批判が絶えなかった。統合進歩党が国民から遠ざかることになった決定的な瞬間を３つのキーワードで振り返った。

◆従北

「一心会事件」は事実上、「従北論争」の始まりだ。検察は２００６年、民主労働党の党役員が北側と接触して党員性向分析資料を流出させた容疑で、チェ・ギヨン民主労働党事務副総長ら５人を拘束、起訴した。検察の捜査過程で「党職（民主労働党）選挙に関する我々の立場は◯◯◯ほどの人物がいないため、彼を党代表に選出するのが最も望ましいとみる」という北朝鮮の指令文まで公開された。「親北」の程度を越えて前身の民主労働党の立場を疑わせた最初の契機だった。５人は利敵団体結成罪を除いた多くの容疑で有罪宣告を受けた。


「愛国歌拒否」も大衆が統合進歩党を離れた決定的な理由だ。２０１１年１２月、国会議員会館で開かれた統合進歩党の発足式。この日、統合進歩党は国旗に対して敬礼はしたが、愛国歌を歌わなかった。２０１２年５月、李石基（イ・ソッキ）元議員は記者らに対し、「愛国歌は国を愛するいくつかの歌の一つにすぎず、国歌ではない。むしろアリランが国歌」と主張した。

その統合進歩党は韓国哨戒艦「天安」爆沈、延坪島（ヨンピョンド）襲撃、北朝鮮の核実験およびミサイル発射に沈黙した。２０１２年４月に北朝鮮が長距離ロケット（光明星３号）を発射した時は、統合進歩党のウ・ウィヨン報道官が「米国をはじめとする国連安全保障理事会の制裁一辺倒方式は韓半島（朝鮮半島）の緊張緩和に役立たない」と論評した。

同じ年、大統領候補討論に出た李正姫（イ・ジョンヒ）候補も北朝鮮の長距離ミサイル発射計画、「天安」爆沈、延坪島攻撃の責任を問う質問にはっきりと答えなかった。李候補側が北朝鮮の長距離ミサイルを実用衛星と述べたことを文在寅（ムン・ジェイン）候補が指摘すると、李候補は「南側政府では」と言った後、「いや、大韓民国では」と述べ、批判を呼んだ。

こういうことが積み重なり「従北性向」に対する疑いが膨らむ時、結局「地下革命組織（ＲＯ）録音収録」が公開された。李石基元議員が京畿道党のＲＯ会合でした国家基幹施設破壊謀議などは統合進歩党解散の決定打となった。李元議員は「（録音収録内容の）大半がねつ造であり虚偽」と否認したが、裁判所は２審まで有罪を宣告した。しかし統合進歩党はそのような李元議員と距離を置かなかった。結果的に党全体が李元議員と同一視されてしまった。



韓国統進党の強制解散…その原因は？（２）