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【中央時評】BH牧場の決闘、その後=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
何と言うべきか。よくできた興味深い政治ドラマの1つを見ているようだ。「BH〔青瓦台(チョンワデ、大統領府)〕牧場の決闘」と呼べるような権力内部の2つの勢力争いが政局を揺るがしている。実体的な真実は検察の捜査が進められるだけに結果を見守るべきだが、誰かが政治的に死ななければ終わらない戦いのようだ。だが、いかなる方法で落ち着こうが結局、最大の被害者は朴槿恵(パク・クネ)大統領になるほかはない。

12年ぶりに国会予算案が適時に処理されながら、本格的に年金改革や経済回復など重要な国政課題に大統領が力を注ぐべき状況で、こうしたあきれた問題が出てきてしまった。朴大統領の5年単任任期中で最も「安らかな」環境で仕事が出来る時期がこれから来年の中盤程度までという点を考えれば、この混乱のタイミングは非常に残念だ。それまで色々な試行錯誤をたどりながら国政運営の経験も積み重ね、選挙など政治行事から自由になるので朴槿恵政権がせっかく右往左往せずに仕事に専念できる条件がそろうからだ。来年の後半になればその翌年の総選挙を控えて政界が揺れ始めるために、今のような気楽な状況だけではないだろう。

しかし再び考えてみれば、あえて今ではなくてもこうした事件の発生は結局、時間の問題だっただけであって避けられなかったようだ。以前の政権を考えてみても大統領が少数の秘線(秘密ライン)人脈に依存する場合、これと類似した事件が必ず生じていた。朴槿恵政権で唯一こうしたことが早めに出てきたのは、それだけ秘線中心の閉鎖的な国政運営の程度が以前より激しかったという事実を物語っているのかも知れない。


今回の事件を通じて世間でこそこそ言われていることがみな根拠のないことではないということが分かった。朴槿恵政権では名目的な地位が実質的権力ではないという話も事実であるようだ。いわゆる「門の取っ手権力3人衆」は青瓦台秘書室長や首席秘書官ではなく、さらにこの事件の核心人物であるチョン・ユンフェ氏や朴大統領の弟・朴志晩(パク・ジマン)氏ら全員がいかなる公職も受け持っていない。これとは違い、青瓦台の秘書室長を含めた首席秘書官や首相あるいは長官が今回の権力闘争にかかわったという話は特に出てきていない。結局、公式的地位と別にいわゆる私的組織が人事問題を含めた国政運営全般にわたって執権を振るっていたということだ。今回の事件の最も深刻な問題点は、大統領との個人的な縁が公式の職位とは関係なく権力行使の源泉になっていたという事実だ。



【中央時評】BH牧場の決闘、その後=韓国(2)

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