韓国１号店のオープンを１カ月後に控えた“家具恐竜”イケアの商品価格に不満の声が出ている。イケアは１１月１３日、韓国語のホームページをオープンし、主な商品の価格を公開した。イケアは年に１回、製品カタログを発行する。カタログの各製品の価格は国によって異なる。イケアコリア側は「徹底的な市場調査と為替レート、関税はもちろん、経済事情や物価を考慮して価格を決める」と明らかにした。このように一度決まった価格は新しいカタログが発行されるまで約１年間維持される。韓国語版カタログは２００万部ほど発行され、事前申請者を対象に１１月２４日に無料で配布される予定だ。特にアジア最大規模の光明（クァンミョン）店のオープンを控え、特大号限定版を作成したという説明だ。まだ配布されていないが、すでにホームページを通じて価格をチェックした人たちは「他の国より高い」と不満を表している。

イケアコリアがホームページの最初の画面に公開した６品目の価格とイケア米国のホームページの価格（括弧内）は次のとおりだ。イケアＰＳ２０１２ドロップリーフテーブル２４万９０００ウォン（約１９万９７００ウォン）、ポエングアームチェア３万９９００ウォン（約５万５８００ウォン）、ＭＡＬＭ３段チェスト７万９９００ウォン（約５万５８００ウォン）、モーライーゼル１万９９００ウォン（約１万６７２２ウォン）、ロスコグカート６万９９００ウォン（約５万５８００ウォン）、ブサリベッドフレームと収納ボックス４個セット３９万９０００ウォン（約３０万ウォン）。米国の価格は１１月２０日基準の為替レート１ドル＝１１１５ウォンで計算したものだ。製品別に３０００－１０万ウォン近く差がある。この中で米国より安い品目はわずか１つ。とはいえ「イケアコリアの価格が外国より無条件に高い」というのは無理がありそうだ。これら製品のほか、国内のカタログに掲載された約２０００商品のうち他の国より高いのもあり、安いものもある。にもかかわらず国内の消費者がイケアコリアの価格に不満を抱く理由は何か。

◆「他の国より高い」不満


まず、耐久性が低い消耗品や低価格製品の場合は外国より安いが、高価製品はむしろ２、３倍高いという点だ。例えば４４万９０００ウォンのテレビ台は日本（約３７万８０００ウォン）や米国（約２３万ウォン）と大きな差がある。ストックホルム３人掛けソファも韓国は２９９万ウォン、日本での販売価格は約１８９万ウォンと、１００万ウォン以上の差がある。ソウル九老区に住むチェ・ジウンさん（３２）は「来年初めに結婚を控えていて、イケアで家具や生活用品を購入する予定」とし「いい家具を安く購入できると期待していたが、一部の家具は予想以上に高いので迷っている」と話した。続いて「国内の家具会社と製品の質や価格を比較して購入しようと思う」と話した。

国によって品目別に価格差が大きいのはイケア独自の価格設定戦略のためだ。アンドリュー・ジョンソン・イケアコリアセールスマネジャーは１１月１９日、イケア光明店で開かれた記者懇談会で、「市場分析、流通経路、関税、製造国家などを考慮し、国ごとに異なる価格が設定される」とし「我々の８０００種類ほどの商品の価格には各国のさまざまな要素が反映されていて、主眼点も異なるため、差が生じるしかない」と説明した。続いて「米国の場合、公示価格に付加価値税やセールタックスが含まれていないため、実際の販売価格は定価より５－１０％高くなる」と説明した。イケアが店舗オープン前に懇談会を開き、価格の設定について説明したのは今回が初めてだ。

イケアは韓国進出前に国内一般家庭を８０カ所ほど訪問し、韓国のライフスタイルを研究したという。これを通じて韓国で競争力がある製品を決め、数量と価格を設定したということだ。ジョンソン・マネジャーは「韓国の人々が好む製品は価格を低く設定したが、そうでない場合は他の国より高い場合もある」と説明した。イケアは韓国に進出し、韓国の消費者が最も多く購入すると予想される低価格の生活用品に外国より安い価格を設定したのだ。一方、外国より高く価格を設定した製品については、国内の会社が似た製品をいくらで売っているかを反映した。すなわち、イケアコリアが提示した価格は外国より高いが、国内の他の家具会社と比較すれば安いということだ。

ある業界の関係者は「国内の家具会社が販売している製品の価格自体が高いと見ると、イケアも『韓国ではこの程度の価格でも売れる』と考えたようだ」とし「イケアの価格に刺激された国内の家具会社が価格を下げれば、イケアも来年の価格設定にこれを反映するのではないだろうか」と話した。



イケアコリアの商品価格　安いものはより安く、高いものはより高く？（２）