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高齢化で医療・看護需要増えるのに…アベノミクスの敗因とは

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

飯島高雄教授

アベノミクスが消費税に足を引っ張られ事実上頓挫し、日本が再びデフレの恐怖に包まれた。日本政府は1990年代のバブル経済崩壊後、デフレ脱出に向け莫大な資金を投じた。雪だるま式に増えた財政赤字を解消するため4月に消費税引き上げに出たが消費沈滞という逆風を浴び2四半期連続でマイナス成長を記録した。安倍晋三首相は消費税率の追加引き上げ計画を撤回することにした。日本のデフレを研究してきた近畿大学経営ビジネス学科の飯島高雄教授にデフレの原因と対策を聞いた。

――日本はなぜ“失われた20年”を体験することになったのか。

「デフレの原因を正確に診断できないからだ。産業構造(供給)が需要変化に対応できなかったことが最も大きい。人口動態の変化も考慮すべきだが少子高齢化を考えてみるべき。消費を引っ張る自動車や家電製品のような耐久消費材の需要は増やしにくい。むしろますます冷え込む。ところが供給は需要を超過している。その上輸入もあふれている。需要不足と供給超過状態が慢性化しデフレが続いている」


――それでも新しい需要が出てくるはずだが。

「医療・看護・保育サービスと関連し大きな需要が期待されたが規制が足を引っ張った。それとともに潜在的需要を引き出すビジネスが出てくるのが厳しい状況が続いた」

――量的緩和が効果を出せないのも規制のためなのか。

「日本は長期にわたり金利を引き下げ金融緩和をしてきたが期待ほど需要は増えなかった。お金が回るためには耐久消費材がよく売れなくてはならないが、供給は過剰状態が続き需要は飽和状態だったためだ。医療・看護・保育分野が規制に阻まれて需要を引き出せなかったのと同様だ。だから金融を緩和しても無用の物になっているのだ」

――円安がインフレを誘発する効果はないだろうか。

「輸入物価上昇を通じ消費者物価を引き上げることはできるが原材料費上昇がその効果を相殺してしまう。そのため物価が少し上がっても賃金上昇にはつながりにくい。株価が上がり株式を持っている家計は所得が上がったが、やはりこれも先ほど説明した理由のため大幅な需要増加は期待できない」

――アベノミクスの決定的な敗因は何か。

「いわゆる3本の矢のうち金融緩和と財政拡大という2本の矢は短期的景気浮揚のための対策だ。いまはそうではなく不況対策が必要な時だ。だから2本の矢は産業構造を転換させられる手段ではない。このためデフレを解消させることはできない」

――低成長に陥っている韓国に他山の石とするならば。

「日本のデフレ解消に必要な政策は3本の矢と呼ばれる規制緩和を通じた成長戦略だ。韓国も果敢な産業構造転換があってこそ低成長から脱出しデフレの恐怖から抜け出せるはずだ」。



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