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【社説】韓中FTA妥結、13億人の中国市場に未来がかかる(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国と中国間の自由貿易協定(FTA)が昨日、電撃的に妥結した。韓中FTAは農産物の開放を最小化するなど多少低い水準で妥結したが、大変な交易規模と近い距離、政治・外交・安保の比重などを考慮すれば、これまで妥結したどんなFTAよりも大きな影響と衝撃を韓国にもたらすものと見られる。13億人の中国市場は、韓国経済を飲み込むブラックホールにも、韓国経済を回復させる名薬にもなりうる。どのように扱うかによって韓国の未来が変わる可能性があるということだ。

韓中FTAは両国双方にとって大きなチャンスだ。やはり焦点は経済だ。韓国の立場としては何より13億人の中国の内需市場が開かれるということが最も大きな意味だ。これをうまく活用すれば韓国の内需市場の限界を克服するのはもちろん、低成長の沼に落ちた韓国経済を一段階さらに飛躍させられるはずだ。中国の立場としては、韓国との交易拡大にともなう経済的利益のほかに、アジア地域で米国に対抗して経済覇権を強化する足がかりをつくったという意味がある。中国は、米国の環太平洋経済連携協定(TPP)に対抗して推進中の東アジア包括的経済連携(RCEP)で韓中FTAをテコとして活用する可能性が大きい。

以前の協定に比べて韓中FTAに対する期待感が特に大きいのは、中国が韓国の最大の交易相手国であるためだ。昨年、韓国は中国に1413億ドル分を輸出した。全体輸出額の26%だ。米国・EU・日本の3カ国への輸出を合わせた分と匹敵する。輸入もやはり圧倒的1位だ。韓国の貿易に占める中国の比重と影響力は、ますます大きくなるだろう。その上、中国は世界3大経済圏中で地理的に最も近い。米国やEUは比較できないほどの交易上の利点がある。政府は韓中FTAが最終的に達成される場合、1年の関税削減だけで約6兆ウォン(54.4億ドル)で韓米FTA(9.3億ドル)の5.8倍、韓EU(13.8億ドル)の3.9倍に達すると予想した。


韓中経済協力のパラダイムも変わることになる。加工貿易中心の対中輸出構造は、これ以上有効ではなくなる。中国の内需市場を狙った高付加価値の最終消費財を中心に、中国消費市場を直接ねらった戦略を立ててこそ、生き残ることができる。中国の追撃は恐ろしい。情報技術(IT)・造船などで急上昇した中国の競争力を韓国はすでに目の前で見た。中国に押されて韓国の携帯電話や造船業がどのようにつぶれてしまうかも分かる。今は韓国が相対的に優位になっているとしても、自動車・石油化学・鉄鋼・半導体などの製造業やサービス部門がいつまで対中国輸出で孝行息子(貢献)の役割を果たしてくれるかは大言壮語し難い。その上、中国市場は決して甘くない。世界1位でなければ生き残れない場所が中国市場だ。だからこそ韓中FTAを韓国の産業競争力を再点検して強化する契機にしなければならないのだ。



【社説】韓中FTA妥結、13億人の中国市場に未来がかかる(2)

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