筆者は1952年生まれだが、振り返ってみれば人類の歴史上最も躍動的な発展の時代を生きたと考えられる。筆者が選んでこの時代に生まれたのではないが、人間の生命としてこの世に生まれこの時代を生きることになったことは祝福であり幸運だ。人類が地上に出現してから数百万年間の旧石器時代を過ぎ約1万年前に磨製石器を使う新石器時代が始まった。
過去2000年の世界経済史研究によると、最初の1000年の年平均経済成長率はほとんどゼロに近かった。14~16世紀から技術発展により経済成長率が少しずつ上がり始めたが18世紀に至るまで成長率はゼロ水準を少し抜けた程度にすぎなかった。1800年まで多くの国で現在の価値に換算した1人当たり所得は500ドル水準にとどまっており、西欧でようやく1000ドルを超えた。これが19世紀に入り加速化し始め、20世紀前半には年平均1.8%の成長率を見せた。1950~2013年の間には3.8%で世界経済はかつてない高度成長を成し遂げることになった。
筆者は過去に自分の子どもたち、子孫世代はさらに速い成長と変化を経験するだろうと期待した。しかしこの数年のさまざまな資料を見てこうした期待が間違っていたと考えるようになった。今後40年間の世界経済成長率は3%で、2050~2100年の成長率は再び1.5%に落ちると予測される。このように成長率が下落する主要因は技術発展の速度と人口構造の変化にある。経済成長が最も速かった時期は蒸気機関が発明された第1次産業革命時代より電気と内燃エンジンが発明された第2次産業革命時代だった。電気とエンジンが商用化され、トイレと水道が室内に入ってきた20世紀に世界は経済成長率のピークを迎えることになったのだ。人類の歴史上生産性増加が最も速かった時期が1920年代から70年代までと推定される。これに対し1980年代から始まった情報通信革命は第2次産業革命に比べると投資誘発効果と所得創出効果ははるかに落ちる。未来技術革命の裾野も過去に比べはるかに狭いものと予測される。米国と西欧の成長率は1970年代以降持続的に下落している。すでに開発された技術を導入して大量投資と生産をしてきた新興国の高成長でなんとか世界経済成長率の下落は緩やかに進行している。
人口変化もやはり深刻な要因だ。1960年代に5%に達した世界の出生率はいまでは2.5%に落ちた。西欧は今後10年間に約6%人口が減少するとみられ、東欧とロシアでもすでに人口が減少している。北米は移民で人口増加を維持するが速度は大きく落ち、アジアでは人口が急速に高齢化している。
【中央時評】これからの50年が最も大変な時期=韓国(2)
過去2000年の世界経済史研究によると、最初の1000年の年平均経済成長率はほとんどゼロに近かった。14~16世紀から技術発展により経済成長率が少しずつ上がり始めたが18世紀に至るまで成長率はゼロ水準を少し抜けた程度にすぎなかった。1800年まで多くの国で現在の価値に換算した1人当たり所得は500ドル水準にとどまっており、西欧でようやく1000ドルを超えた。これが19世紀に入り加速化し始め、20世紀前半には年平均1.8%の成長率を見せた。1950~2013年の間には3.8%で世界経済はかつてない高度成長を成し遂げることになった。
筆者は過去に自分の子どもたち、子孫世代はさらに速い成長と変化を経験するだろうと期待した。しかしこの数年のさまざまな資料を見てこうした期待が間違っていたと考えるようになった。今後40年間の世界経済成長率は3%で、2050~2100年の成長率は再び1.5%に落ちると予測される。このように成長率が下落する主要因は技術発展の速度と人口構造の変化にある。経済成長が最も速かった時期は蒸気機関が発明された第1次産業革命時代より電気と内燃エンジンが発明された第2次産業革命時代だった。電気とエンジンが商用化され、トイレと水道が室内に入ってきた20世紀に世界は経済成長率のピークを迎えることになったのだ。人類の歴史上生産性増加が最も速かった時期が1920年代から70年代までと推定される。これに対し1980年代から始まった情報通信革命は第2次産業革命に比べると投資誘発効果と所得創出効果ははるかに落ちる。未来技術革命の裾野も過去に比べはるかに狭いものと予測される。米国と西欧の成長率は1970年代以降持続的に下落している。すでに開発された技術を導入して大量投資と生産をしてきた新興国の高成長でなんとか世界経済成長率の下落は緩やかに進行している。
人口変化もやはり深刻な要因だ。1960年代に5%に達した世界の出生率はいまでは2.5%に落ちた。西欧は今後10年間に約6%人口が減少するとみられ、東欧とロシアでもすでに人口が減少している。北米は移民で人口増加を維持するが速度は大きく落ち、アジアでは人口が急速に高齢化している。
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