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北朝鮮が拘束中の米国人2人を解放

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮が拘束していた米国人ケネス・ペ氏とマシュー・ミラー氏が解放された。米国務省が8日に発表した。米国務省は拘束されていた2人が帰国の途についたとし、クラッパー国家情報長官が同行していると付け加えた。

これによりペ氏は2年ぶり、ミラー氏は7カ月ぶりに解放されたことになる。2人はこの日午前に平壌(ピョンヤン)を出発し、米領グアム空軍基地に到着した。同日深夜にワシントン州マッコード空軍基地に帰国する計画だ。

北朝鮮が2人を解放した背景に関心が集まっている。北朝鮮は4月に拘束された別の米国人ジェフリー・エドワード・ファウル氏を先月21日に電撃解放していた。これで北朝鮮に拘束されていた米国人3人は全員解放された。


オバマ米大統領はこの日、「2人の安全な帰還を非常に感謝している。きょうは彼らと家族に非常に良い日であり、彼らが安全に帰ってきたことを非常に喜ばしく考える」との声明を出した。米国務省も、「米国人2人の解放に向け米国政府を代表し交渉を担当したクラッパー国家情報長官に感謝する。米国人の解放のため利益代表部として絶えず努力してきたスウェーデン政府をはじめとする世界の友邦にも感謝する」とのコメントを出した。

これまで解放交渉には元大統領や政治家が出るのが慣例だった。しかし今回は米国政府の情報機関の総責任者であるクラッパー長官が大統領特使として派遣された。直接的な北朝鮮政策関連者ではないが北朝鮮に関連した懸案はしっかりと把握している責任者だ。米国はクラッパー長官の派遣と関連し、拘束者の解放という人道主義的任務に限定されており、米朝関係や北朝鮮の核問題などとは関係がないと線を引いた。

ニューヨークタイムズは北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)がオバマ政権に新たに接近しようとするシグナルとみられると分析した。AP通信によると米政府消息筋は「今回の解放にはどんな代価性もない」と主張した。国家情報長官室関係者は、「クラッパー長官が北朝鮮の話を聞こうと北朝鮮を訪ねたが核問題に対する議論はなかった」と話した。

国連レベルで「北朝鮮の人権問題をICCに付託しなければならない」という内容を盛り込んだ北朝鮮人権決議案が議論される状況が北朝鮮にとって負担として作用した可能性も大きい。また、11~12日に開かれる米中首脳会談を控え北朝鮮が融和的なジェスチャーを取ったとみることもできる。

クラッパー長官は空軍中将出身で、2010年にブレア長官の後任としてオバマ大統領の指名を受け任命された。



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