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韓国菓子市場に久々のヒット新商品「ハニーバターチップ」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ヘテ製菓「ハニーバターチップ」

ヘテ製菓が最近、うれしい悲鳴をあげている。8月に発売した「ハニーバターチップ」が若年層の間で大ヒットし、品薄になるほどだ。ハニーバターチップは蜜とバターを添加した、香ばしくて甘いポテトチップ商品。従来の塩味や辛味に飽きを感じた消費者が好奇心で買って食べ、認知度が高まっている。ハニーバターチップの購入が難しくなると、一度に数個を買ったり箱ごと購入したりし、ソーシャルネットワークサービス(SNS)に“認証ショット”を載せる人もいる。

本社には物量の追加を催促するコンビニ・スーパーの店主の連絡が殺到している。2交代の昼勤務だった生産工場は3交代・24時間勤務となり、週末もなく「フル稼働」しているが、依然として需要に追いついていない。購入するのがあまりにも難しいため、消費者や販売店主の間では「ヘテ工場に火災が発生した」というデマまで広まっている。

人気のハニーバターチップは菓子市場で久々に登場したヒット新商品だ。普通、菓子業界では新製品が月間売上高10億ウォン(約1億円)を超えればヒット商品と見なされるが、ハニーバターチップは発売3カ月で売上高50億ウォンを超えた。ヘテ製菓の関係者が「マイチュウ以来のヒット新製品は10年ぶり」と話すほどだ。


この数年間、菓子の売り上げが増えず、ヒット新商品も姿を消した。ニールセンの調査の結果、2012年の製菓市場販売額は前年比3.5%増えたが、2013年は2.2%増にとどまった。販売量はマイナス(-1.1%)となった。消費心理が冷え込み、菓子の購買が大きく減ったうえ、少子化も影響している。健康食を好む雰囲気も関係している。

冷え込んだ消費者の心を動かすヒット新商品の力は噂だ。ロッテ製菓のソフトキャンディ「マランカウ(ミルク味のソフトキャンディ)」は昨年12月発売当時、特にマーケティング活動をしなかった。ところが製品を食べた人たちがネット上に「やわらかいが歯につかないのが不思議」「焼いて食べてもおいしい」などとコメントし、突然、販売量が増えた。新製品であるため販売する店も少なく、「どこで購入できるのか」という問い合わせの電話が会社に相次いだ。発売から1年も経たないマランカウは最近まで170億ウォン分売れている。菓子市場でキャンディ新製品で年間売り上げが100億ウォンを超えたのはマイチュウ以来初めてだ。こうした人気を受け、ロッテ製菓は発売8カ月後にテレビ広告を出し、生産設備も1.5倍増やして需要に対応している。

従来の製品とは違う味もヒット商品となる秘訣だ。オリオンはトウモロコシを焼いたり揚げたりせず、熱と圧力で膨張させて作った「ニューポップ」という製品を7月に発売した。独特の食感にトウモロコシの香りが強く、人気がある。先月だけで8億ウォン分売れ、ヒット商品入りを狙っている。農心は“ステディーセラー”「クルクァベギ」の辛味バージョンを8月に出した。トッポッキのように甘辛い味が特徴だ。

ムン・ジョンフン・ソウル大農経済社会学部教授は「最近の消費者は、新しい味の製品が追加されて選択の幅が広がるのを好む傾向がある」と説明した。



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