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【コラム】米国と中国、大国外交の妙味とは=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
こうした状況では米国と中国の関係も誤解と不信の泥沼にはまる危険があり、そういう破綻を予防しようとする応分の対応策を共に追求する必要があることを、私たち中央日報は指摘したことがある。このような私たちの願いは、米国と中国が彼らの対外関係で見せてくれた2つの肯定的な特徴を高く評価するためだ。最初に、米国文化と中国文化、そして彼らの対外政策は空虚で抽象的な理念よりは実用主義と実証主義を強調しつつ、極端主義に巻き込まれるよりは自制力を発揮する政策を着実に守ってきた。2番目に、米国と中国は帝国主義時代にも領土拡張など膨張主義の競争と比較的距離をおいてきたと評価できる。こうした歴史認識を基に今の国際社会は過ぎ去った時代に見せた2つの強大国の基本的姿勢がこの時代にも肯定的に作動することを期待している。

今こそ米国と中国は、1970年代初めに世界史の流れを変えた外交ドラマを再び共同演出できる良い機会を迎えている。すでに深く複雑に絡み合っている経済的次元で米中両国の相互利益を最大限に保護しながら、国際平和の新たな枠組みをつくるのに強大国外交の包容性と繊細さを共に見せなければならない時だ。ウクライナ事態が露呈させた欧州平和体制の限界や、シリアとイラクで展開しているいわゆる「イスラム国」の手のほどこしようもない危機に比較すれば、東アジアの国際関係は米中関係の進展いかんによっては皆の共同利益を保障できる平和体制の構築の可能性を十分に内包している。

来年で70年目を迎える韓半島の分断対決の構図も、韓国・北朝鮮の対話努力と米中間の外交努力が先循環的な補完連係として働けば、すぐにそうしたアジア平和体制建設の突破口になりうるだろう。韓国・北朝鮮はもちろん米国や中国をはじめとするすべての関係国の外交的な想像力と決断を期待せざるをえない。米国の同盟国であり中国の戦略的パートナーであることを自任する韓国は、米中間で最も信頼できる意思疎通の掛け橋であることを認識して、誰もが合意できる韓半島問題解決のシナリオを完成しようと創造力を集中している。今週末、北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議がそうした平和外交促進の契機になることを期待している。


李洪九(イ・ホング)元首相・中央日報顧問



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