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【噴水台】誰が韓国社会を危険なものにしたのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
この国は、いつまでこうして浅はかなままでいるつもりなのか。大きな惨事を体験したものの、歳月が過ぎれば世間知らずの与太郎でも悟るのが道理だが、長い間驚き怒っても、一晩寝て起きればそこは毎日同じよう日々の繰り返しだ。今日何かあっても明日忘れてしまえば阿呆のように生きることになり、他人のことをあれこれ叱って自分はやり過ごしていると決まって誰か、そうでなければ自分が爆発する。

過剰な平等は、私腹を肥やす時ではなく自分の責任を押し付ける時にも有効だ。市場の無骨者から最高指導者にいたるまで、やることが皆同じだ。自分の欠点よりもいつもでも他人の問題点のほうが大きく見える。

最近の国家監査を見るだけでもひしひしと感じる。あまりにも片腹痛くて、まともに目を開いて見ていられない。赤十字社総裁という人が自分は国政監査など知らないといって特派員の目を避けて中国出張に行ったり、常任委員長が証人を呼んでおいて「年寄りだ」と暴言を吐いたり、生まれた時から親朴派だったという要人は政治的所信を云々して記者たちを恥じ入らせたりする。


誰もかれも皆同じだ。これらすべて、国民を“犬の毛”と思わなければ考えもつかない行動だ。彼ら全員が正しく選ばれた代表、常識ある政府を持つ資格のない国民が自ら招いたことだ。

いつものように最終責任は最高指導者にある。位が高いからなのではなく、すべての問題がここから発生するためだ。人事さえもうまくやれていない。「うまく」する必要もなく、ただ常識的にさえしていれば対立もなかっただろうに、これではただのエネルギー浪費だ。ブランドのハンドバッグを作る事業家を赤十字社総裁にするとはどういうことか。言葉の巧みさで人生を生きてきた人に観光公社監査をやらせるとはどういうことか。「朴槿恵(パク・クネ)大統領担ぎに率先」するあまり片方に偏った人に公営メディアレップ(放送広告販売代行会社)のトップをさせるのが妥当なのか。

こうした人事が韓国社会を危険社会にするのだ。上のほうで恥ずかしげもなく自分の味方に利することが当たり前になるから、下では私利私欲のために船が沈み換気口が墜落してしまうようなことに決定が下されるのだ。

論理の飛躍だと思うなら孔子に聞いてみるがよい。「人之生也直罔之生也幸而免(人は本来、この世に生かされているのは、真っ正直に生きているからである。もし曲がって生きていられる者がいたとしたら、それは偶然に災難を免れているだけである)」と言っているじゃないか。上の者が正直でなければ、下の者が狡猾でないことを望めるだろうか。上が辛うじて災いから逃れられたとしても、下に降りてきてどこかで災いが爆発せざるをえなくなる。その災いが結局一番上に逆戻りするのは当然のこととして、その間に悔しい思いをする人が出てくることについて誰が責任を負うというのか。大韓民国は、いつもこんな目に合わされる“輪の中”に閉じ込められている。

イ・フンボム国際部長



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