中国人観光客が集まるソウル・東大門(トンデムン)の大型ショッピングモールの商人はこのところ深いため息をついている。10月1~7日の中国国慶節連休の間に中国人観光客が押し寄せ昨年より50%以上増えた売り上げが再び後退しているためだ。中国人観光客が抜けた消費を韓国人が埋めなければならないが、冷え込んだ韓国人消費はなかなか回復しないでいる。ある商人は「売り上げが中国人観光客特需で一時的に沸いたが最近の売り上げは昨年のいまごろより30%以上減った。韓国人はまばらで、来てもなかなか財布を開かない」と心配した。
それでも国内の消費者が集まる所は外資系企業が流通網まで掌握した輸入品と海外ブランド品市場だ。数千万ウォンから数億ウォンの大金がかかる自動車購入でも9月には輸入車のシェアが15%まで上昇した。消費の中心地であるソウル・江南(カンナム)では新車登録の80%ほどが輸入車だ。アウディとフォルクスワーゲンの昨年の韓国での売り上げは2兆ウォンを超える。韓国輸入車協会のユン・デソン専務は、「若い消費者には愛国心マーケティングが通じない」と話した。
内需市場に目を向けない消費者だが、海外消費と輸入品志向は拡大しているという話だ。これにより雇用に続きお金も抜け出る“消費空洞化”が広がっている。不吉な兆しはすでに本格化している。海外直接購入が代表的だ。海外直接購入は昨年1116万件、1兆1029億ウォンに達する。これに対し外国人がインターネットで韓国の商品を買うケースは昨年260億ウォンにとどまった。さらに韓国ブランドのテレビや携帯電話を海外の通販サイトで購入し配送させるケースも増えている。
海外旅行も単発ではなく定期化している。韓国のサービス業水準が高まった消費者のニーズに合わせられないためだ。会社員のパクさんは5月に続き10月初めにフィリピンのセブ島にスキューバダイビング旅行に行った。4泊5日で約70万ウォンかかった。マレーシアの格安航空エアアジアが販売した23万ウォンの特価航空券を活用し、高級ダイバー資格証取得費に35万ウォンを使った。パクさんは、「済州島(チェジュド)でこのレベルでダイビングをするなら100万ウォンはかかっただろう。国内資格取得コースは40万~50万ウォンする上、ダイビングがまるでぜいたくのように見る視線も負担だ」と話した。
教育・研修など教育サービス分野はすでに戻るのが困難な水準に空洞化が進んだ。学生数減少で一部地方大学は中国人留学生誘致で延命するというが昨年留学・研修で韓国に流入したお金は1億3640万ドルだった。これに対し海外に出て行ったお金の規模は39億ドルに達する。その差は28倍を超える。
外に出てできる消費空洞化だけではない。国内でも成長に占める消費の抜けた穴はますます大きくなっている。消費者物価上昇率は3カ月連続で1%台だ。8月の生産者物価は0.2%下がった。物価が高ければ金融緩和で調整できるが、あまりに低かったり後退するなら人の心(需要)を動かさなければならない。これといった解決法があまりない長期不況(デフレ)を心配する声が出てくる理由だ。ベインアンドカンパニーのキム・ジョンス氏は、「人口と生産を考慮すると、韓国の内需市場は日本の8分の1水準。韓国は内需市場自体が小さく、需要減少にともなう不況の打撃は日本よりはるかに大きいだろう」と話した。
それでも国内の消費者が集まる所は外資系企業が流通網まで掌握した輸入品と海外ブランド品市場だ。数千万ウォンから数億ウォンの大金がかかる自動車購入でも9月には輸入車のシェアが15%まで上昇した。消費の中心地であるソウル・江南(カンナム)では新車登録の80%ほどが輸入車だ。アウディとフォルクスワーゲンの昨年の韓国での売り上げは2兆ウォンを超える。韓国輸入車協会のユン・デソン専務は、「若い消費者には愛国心マーケティングが通じない」と話した。
内需市場に目を向けない消費者だが、海外消費と輸入品志向は拡大しているという話だ。これにより雇用に続きお金も抜け出る“消費空洞化”が広がっている。不吉な兆しはすでに本格化している。海外直接購入が代表的だ。海外直接購入は昨年1116万件、1兆1029億ウォンに達する。これに対し外国人がインターネットで韓国の商品を買うケースは昨年260億ウォンにとどまった。さらに韓国ブランドのテレビや携帯電話を海外の通販サイトで購入し配送させるケースも増えている。
海外旅行も単発ではなく定期化している。韓国のサービス業水準が高まった消費者のニーズに合わせられないためだ。会社員のパクさんは5月に続き10月初めにフィリピンのセブ島にスキューバダイビング旅行に行った。4泊5日で約70万ウォンかかった。マレーシアの格安航空エアアジアが販売した23万ウォンの特価航空券を活用し、高級ダイバー資格証取得費に35万ウォンを使った。パクさんは、「済州島(チェジュド)でこのレベルでダイビングをするなら100万ウォンはかかっただろう。国内資格取得コースは40万~50万ウォンする上、ダイビングがまるでぜいたくのように見る視線も負担だ」と話した。
教育・研修など教育サービス分野はすでに戻るのが困難な水準に空洞化が進んだ。学生数減少で一部地方大学は中国人留学生誘致で延命するというが昨年留学・研修で韓国に流入したお金は1億3640万ドルだった。これに対し海外に出て行ったお金の規模は39億ドルに達する。その差は28倍を超える。
外に出てできる消費空洞化だけではない。国内でも成長に占める消費の抜けた穴はますます大きくなっている。消費者物価上昇率は3カ月連続で1%台だ。8月の生産者物価は0.2%下がった。物価が高ければ金融緩和で調整できるが、あまりに低かったり後退するなら人の心(需要)を動かさなければならない。これといった解決法があまりない長期不況(デフレ)を心配する声が出てくる理由だ。ベインアンドカンパニーのキム・ジョンス氏は、「人口と生産を考慮すると、韓国の内需市場は日本の8分の1水準。韓国は内需市場自体が小さく、需要減少にともなう不況の打撃は日本よりはるかに大きいだろう」と話した。
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