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【社説】産経前ソウル支局長起訴に対する我々の視点=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の検察が、旅客船セウォル号沈没事故当日の「朴槿恵(パク・クネ)大統領の7時間」疑惑を報道した加藤達也前産経新聞ソウル支局長を名誉毀損容疑で起訴した。加藤支局長が朴大統領個人を虚偽事実で誹謗しただけに起訴が避けられなかったと、検察は明らかにした。海外メディアの報道も治外法権領域でないことを明確にした。

今回の事態は産経が自ら招いた。加藤前支局長の記事は独身の朴大統領が妻帯者と男女関係があるかのように誹謗した性格が濃厚だ。市中に飛び交う疑惑を確認もせず無責任に送りだしたという非難から自由になれない。産経は訂正報道はもちろん、謝罪表明さえも真摯にしなかった。さらに加藤前支局長と産経は、普段から度が過ぎる嫌韓報道で批判を受けていた人物と報道機関だった。

名誉毀損は公表内容の虚偽、事実確認の努力、誹謗の目的性があるかどうかで判断される。単純な名誉毀損なら十分に起訴できる事案だ。問題は、名誉毀損の対象が李大統領であり、行為者が海外報道機関の記者というところにある。公人に対する名誉毀損容疑で海外の記者を起訴したのは、国内外で極めて異例だ。このため法理と慣行、名誉毀損と言論の自由の間で微妙な論争が生じた。


日本の主流メディアはファクトに強く、慎重な報道姿勢を持っていると信じる。自国の記者を起訴した韓国の検察の措置をめぐり見ることができなかったが、虚偽・扇情疑惑が濃厚な報道を繰り返して韓国人を傷つけた産経に対し、品位の維持も同時に要求しなければならない。日本の他のメディアも産経前支局長起訴を非難する前に、産経の報道態度を批判するべきだった。

しかし韓国政府・検察も「国際慣行上、名誉毀損による海外メディア記者の起訴は不適切だった」という国内外の指摘に耳を傾ける必要がある。何よりも名誉毀損事件で韓日外交葛藤がさらに深まってはならない。産経の誠意ある謝罪をもとに、アジアの品格を代表する両国が成熟した姿勢で今回の問題を解いていかなければならない。



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