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アベノミクス、「悪い円安」で景気回復は順調に進まず(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
世界経済が揺れている。米国経済が回復に向かうと、むしろ衝撃波が強まった。エマージングマーケットなどに投資されたドルが米国経済の回復を受けて本国に回帰する動きを見せ、世界金融市場は混沌に陥った。デフレ脱却に注力する日本は構造改革というアベノミクスの第3の矢が標的に飛んでいく前に、消費税増税に足かせをはめられた局面だ。欧州はデフレに向かうのではという懸念が強まるほど経済が活力を失っている。中国政府は今年7.5%の経済成長を実現できると主張するが、不動産価格の急落危機などで薄氷の上を歩く状況だ。

日本経済が一喜一憂を繰り返している。今年1-3月期の実質国内総生産(GDP)成長率は6.0%(年率)に達したが、4-6月期には-7.1%に急落した。4月に消費税率を5%から8%に引き上げたという理由が大きいが、そうだとしても日本経済が順調に回復するとは考えにくい。日本円は8月初め1ドル=102円前後で推移していたが、2カ月足らずで1ドル=110円台に迫っている。日本経済の変動性が非常に大きくなった。アベノミクスに対する評価も分かれている。

アベノミクスはデフレから日本経済を脱却させることが最も大きな目標だ。日本銀行(日銀)が日本政府が発行する国債を大量に買い取る金融緩和で物価を2年以内に2%に上昇させるということだ。アベノミクス施行初期の2012年12月は消費者物価上昇率は-0.2%(前年同月比)だったが、2013年6月からプラスに転換して1%序盤、消費税増税以降は3%台に上がった。消費税増税と輸入物価上昇の影響を除いても、2%の目標に近いとみられる。


では、果たして消費と投資が増えているのだろうか。2012年12月に-0.7%だった消費支出増加率はそれ以降、わずかにプラス推移を見せ、消費税増税直前の2014年3月には7.2%まで上がったが、4月以降はまた大幅に減少している。注目すべき点は、家計の所得増加が物価上昇についていけず、実質所得が減少しているということだ。設備投資は2013年4-6月期からプラスに転じたが、1-2%の増加にとどまっている。財政拡大によるインフラ・建設関連投資、老朽設備入れ替え投資が主流であり、時々エネルギーなど新産業関連投資が行われるというのが実情だ。自動車の国内生産は8月に6.9%(8社合計)も減少した。まだ投資が広い範囲で増加しているとは見なしがたい。

実際、アベノミクスは金融緩和-円安-輸出増加-企業利益増加-株価上昇-投資増加-賃金上昇-消費増加という好循環シナリオを期待した。しかし金融緩和で円安-企業利益増加-株価上昇には成功したが、輸出増加-投資・賃金・消費増加にはつながっていない。2013年の日本の輸出は円基準で9.5%増加したが、ドルに換算すればむしろ10.2%減、物量基準では1.5%減となった。2014年4-6月期も輸出はドル基準では3.6%減、円基準では0.1%増、物量では1.0%減だった。 (中央SUNDAY第395号)



アベノミクス、「悪い円安」で景気回復は順調に進まず(2)

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