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【時論】韓国も能動的な対北朝鮮政策を考える時(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
意外だった。北朝鮮政権の幹部3人が仁川を訪れたのは本当に意外だった。しかし意外な訪問は成功だった。12時間の短い滞留時間だったが、北側の対南核心人物と韓国の対北朝鮮ライン核心人物が向かい会って対話したことだけでも、ふさがった南北関係には大きな契機となる。さらに韓国の要求を黙殺してきた北朝鮮が高官級会談に合意したことで、南北関係は解決のきっかけをつかむことになった。

意外なのはそれだけでない。南側に来るとは考えにくかった人民軍総政治局長が軍服を着て訪れたのだ。訪南の名分だったアジア競技大会閉会式出席と選手団激励という面では、国家体育指導委員長に選出された崔竜海(チェ・ヨンヘ)が訪問するだけでも不足はない。同時に、訪南の実際の目的だった南北関係の突破口を開くという面でも、対南戦略の総括責任者である金養建(キム・ヤンゴン)書記が来るだけで十分だ。しかし金正恩体制のナンバー2と呼ばれる軍部の核心、総政治局長が団長として訪問した。

最側近を派遣することで南北関係を改善するという金正恩(キム・ジョンウン)の強い意志を確認させようという意図だ。異例にも専用機と警護員を送ったのも、金正恩の意志を見せる措置だ。軍部を掌握する総政治局長が平壌(ピョンヤン)を空けることで、金正恩の健康異常説を収拾し、北朝鮮権力内部の安定性を誇示しようという戦術的な目的も含まれた。


意外なことはまだある。朴槿恵(パク・クネ)大統領はいつでも準備できているが、北側代表団が時間の不足を理由に事実上断った姿は、従来の慣例からみて意外だ。2009年に金大中(キム・デジュン)元大統領特使弔問団として来た金己男(キム・ギナム)書記と金養建部長は一日宿泊してまで李明博(イ・ミョンバク)大統領との会談を強く要求し、貫徹させた。金正日(キム・ジョンイル)総書記の首脳会談提案を李明博大統領に伝えるためだった。青瓦台(チョンワデ、大統領府)会談を拒否した姿からは、金正恩が朴槿恵大統領に伝える意味のあるメッセージがなく、特に首脳会談カードはまだ考えていないという解釈が可能だ。

南北関係改善の意志はすでに北朝鮮が何度か明らかにし、今回のアジア競技大会参加決定を「南北関係改善の機会」と強調してきた。閉会式出席を名分に北の幹部3人が訪南したのは、北が一貫して主張してきた南北関係改善の正当性と主導権を確保するためのものと解釈される。外交的な孤立からの脱却や経済的支援の必要性のために北が頭を下げてきたという一部の評価は間違っている。

南北関係の改善に同意しながらも金正恩は首脳会談という従来の方式をまだ望んでいないとみられる。まだ時期尚早という評価だろう。南北関係の進展なしに李明博政権との首脳会談カードで接近し、成果を得られなかったという評価も可能だ。再開される高官級会談の成果と今後の南北関係の進展を見守りながら、朴槿恵大統領との首脳会談カードは本格的な悩みなるとみられる。



【時論】韓国も能動的な対北朝鮮政策を考える時(2)

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