２３日、韓国－中国の仁川アジア競技大会バドミントン男子団体決勝が行われた桂陽体育館。３－２で勝利が決まった瞬間、ユ・ヨンソン（２８、水原市庁）はパートナーのイ・ヨンデ（２６、サムスン電機）の手を握り合った。ソン・ワンホ（２６、金泉市庁）も跳びはねて感激を分かち合った。“晩年兵長”ユ・ヨンソンとソン・ワンホが転役する日につかんだ夢のような中国戦の勝利であり、１２年ぶりとなるアジア競技大会の金メダルだった。

最初のシングルスに出場したソン・ワンホはチェンルンを２－１で降した。イ・ヨンデ－ユ・ヨンソン組は２番目の競技のダブルスに出場した。徐晨－張楠組との競技は序盤から激しかった。１９－１９から１点ずつ取り合う接戦が続いた。２２－２１とリードした状況でベテラン選手ユ・ヨンソンの一発が決まった。。ユ・ヨンソンは強力なスマッシュで第１セットをつかんだ。勢いづいた韓国チームは第２セットも２１－１３で奪った。

しかし韓国は第３競技のシングルスでイ・ドングン（２４、ヨネックス）が林丹に０－２で、第４競技のダブルスでキム・サラン（２５）－キム・ギジョン（２４、以上サムスン電機）組が蔡贇－傅海峰組に１－２で敗れた。しかし最年長のイ・ヒョンイル（３４、ＭＧセマウル金庫）が第５競技のシングルスでガオフアンに２－０で勝った。４年前の広州大会で敗れた中国を相手に雪辱を果たした。


韓国が優勝するまでイ・ヨンデ－ユ・ヨンソン組の活躍が大きかった。１６強から決勝まで連勝した。２人はペアを組んでまだ１年しか経っていない。イ・ヨンデは２０１２ロンドンオリンピック（五輪）後にチョン・ジェソンが引退すると、コ・ソンヒョン（２７、尚武）とペアを組み、世界ランキング１位まで上がった。しかし昨年１０月、イ－コ組はシン・ベクチョル（２５、金泉市庁）－ユ・ヨンソン組とパートナーを変えた。世界選手権など大きな競技で好成績を出せなかったからだ。結果は大成功だった。出場する大会ごとに優勝を重ねたイ・ヨンデ－ユ・ヨンソン組は、１５日に発表された世界バドミントン連盟（ＢＷＦ）ランキングで１位に上がった。

イ・ヨンデより２歳上のユ・ヨンソンは「イ・ヨンデのパートナー」という相対的に注目度が低い立場を受け入れた。代表チームの主将でありリーダーシップが強いユ・ヨンソンはイ・ヨンデを先輩らしく支えた。ユ・ヨンソンは「イ・ヨンデは私より経験がはるかに多い。私が主人公にならなくても、同じチームでうまくできるように助けるのが私の役割」とし、一歩退いていた。イ・ヨンデも普段から「ユ・ヨンソン先輩の精神力から多くのことを学んでいる。先輩のおかげで私がうまく競技ができている」と感謝の気持ちを表していた。

この日の勝利はユ・ヨンソンにとって特別だった。国軍体育部隊に所属する軍人として最後の競技だったからだ。ユ・ヨンソンは「決勝戦は私の転役の日。周囲の人は兵役の恩恵を受けられず残念だという話をするが、むしろ自分に転役というプレゼントを贈りたい」と話していた自分との約束を守った。