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<インタビュー>“日本の次世代監督”山下敦弘氏

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

映画『もらとりあむタマ子』の公開に合わせて訪韓した山下敦弘監督。〔写真=ラ・ヒチャン(STUDIO 706)〕

今の日本映画界で是枝裕和監督の後に続くような30代監督を挙げてほしいと言われたら間違いなく山下敦弘氏(38)だろう。山下監督が新作『もらとりあむタマ子』(11日公開)に合わせて韓国を訪れた。主人公のタマ子(前田敦子)は大学卒業後、就職もできず実家に帰ってくる。離婚後一人暮らしをしている父親(康すおん)は、やることもなくごろごろしてばかりの娘タマ子に苦言の代わりに毎食素朴で心のこもった食卓を準備する。若者世代に対する暖かい励ましが際立って見える映画だ。

--女優ペ・ドゥナが主演した『リンダ リンダ リンダ』(2005年)をはじめとして青春映画を多数手がけているが。

「特に韓国で私のことを青春映画監督と呼んでくれているようだ。おそらく監督である私自身が完全な大人になれなかったため、そうした点が映画に出ているのではないだろうか」


--これといってすべきことのない青春、特にアウトサイダーを主人公として前に出す理由は。

「どんな群れにも入らず、隈っこで1人夢中になって何かを考えている人に学生時代から目が行った。何を考えているのか正しく把握できない、自分だけの雰囲気を持つ人のことだ。生きるのは上手ではないが、それを率直に表わす人こそ人間的だと考える」

--あなたもそうなのか。

「私はアウトサイダーになる勇気もなく、比較的自分自身を隠して生きてきた。映画の中の人物が私よりはるかに魅力的だ」

--特別な事件はなくても人物の感情を細やかに表現する演出が優れていると評価されている。

「人物と人物の間の空気を表現することに興味を感じている。初めて会った人々ならば照れるような雰囲気が、前日ケンカをした恋人ならば冷たい雰囲気が醸しだされるではないか。そのような雰囲気が最も劇的だと考える」

--青春を暖かく見つめる視線が垣間見れる。

「以前は映画の主人公と似た年齢だったためかえって登場人物を厳格に冷たく見つめていた。時には残忍なほど(笑)。いまでは彼らを以前より遠くから見るようになった。視線が少し丸くなったと言おうか」



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