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【コラム】「数学=国家競争力」時代…韓国人「数学ノーベル賞」受賞も近い

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
人類の歴史を振り返ってみれば、鉄は文明の基礎で産業のコメと見なされた。18世紀に英国は鉄鋼産業を通じて産業革命を起こした。

20世紀中盤に入ってくると化学物質を多く使うかどうかがそのまま先進国のものさしとなった。

しかし最近になるとソフトウェアをはじめとするIT技術、情報通信、金融、セキュリティー、宇宙航空、情報分析などへと未来有望産業が変わっている。これらの競争力は数学的論理とアルゴリズムから大きく影響を受ける。論証・推論・分析など数学を通じて育成されうる深い思考力と問題解決能力の重要性は次第に大きくなっている。


国家発展の原動力は、数学的レベルと競争力に大きく左右されるという。これに伴い先進国は数学を国家競争力の核心に注目し始めた。特に米国の場合は毎年、大統領の年頭教書で数学教育の強化の必要性を力説している。

おりしも、4年ごとに開催されて「数学のオリンピック」とも呼ばれる世界数学者大会が先月ソウルで開かれた。この大会では最近の数学的な業績を評価し授賞して、数学に関連する多様なテーマで討論と講演が行われた。この大会で最も注目されたのは、満40歳以下の数学者の中から優れた業績を残した数学者に授与される「フィールズ賞(Fields Award)」だった。数学分野ではノーベル賞がないため、フィールズ賞がまさに数学のノーベル賞に該当する最高権威の賞である。今年はフィールズ賞制定後初めての女性受賞者であるマリアム・ミルザハニ教授(37、スタンフォード大学数学科)ほか3人がフィールド賞受賞の栄光を手にした。

これまで主要国のフィールズ賞受賞者数は米国13人、フランス12人、日本3人、イスラエル1人、中国1人、ベトナム1人などだ。しかし残念なことに韓国でフィールズ賞を受けた数学者はまだ1人もいない。

しかし未来にフィールズ賞を受賞する新芽が育っている。最近10年間で20歳未満の中高校生が参加する国際数学オリンピック大会で韓国・中国・日本などが先頭グループを形成しているからだ。韓国は2012年に1位、2013年の2位に続き今年は7位で北朝鮮は14位だ。

今回の大会でフィールド受賞者らと数学者出身の世界的投資家のジェームズ・サイモンズら名士の講演や討論の機会を通じて韓国の若い数学研究者と人材に研究力量の向上と興味を高めるきっかけが用意されたことを期待したい。

キム・デス韓神(ハンシン)大学コンピュータ工学部教授(中央SUNDAY第392号)



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