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【グローバルアイ】伊勢神宮で解けた疑問、生じた疑問

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「08:05」。今日も同じだ。出勤中の東京銀座駅の地下鉄到着時間。地下鉄プラットホームに設置されたモニターの「到着予定時刻08:05、現在の時刻08:05」という表示を見ながら毎日同じ考えになる。「どうすれば毎日1分のずれもなく正確にできるのだろうか。大したものだ」(もちろん地震などの天災地変や自殺事故が発生した場合は例外だ)。

長いあいだ抱いてきたその疑問が最近解けた。日本人の心のふるさとといわれる「伊勢神宮」でだ。東京から約310キロの距離にある三重県伊勢市にある伊勢神宮。よく日本には「砂の数」だけ神がいるという。多くて800万。地震・台風など自然災害が多い国であるだけに祀るべき神が多い。そのトップが太陽であり、それを祀っているのが伊勢神宮だ。「皇室」の神社であり、国家の筆頭の宗廟だ。このため伊勢には最高級の伊勢神宮用田畑・塩田が別にあるほどだ。「神宮神田」という名前の田畑で、コメの品種だけで13種、野菜も70種を栽培する現場を見て驚いた。

伊勢神宮ができたのは約1500年前。しかし1400年近く、天皇は一人もここを参拝しなかった。「参拝をした後に自然災害が発生すれば天皇としての体面が崩れるため」(皇學館大学の岡田登教授)だったという。


その固定観念を破ったのが明治天皇(1868-1912)。しかし問題が生じた。皇室で天皇特別列車の伊勢神宮行きに3つの条件を掲げたのだ。他の列車が天皇の列車を追い越したり、並んで走ったり、立体線路区間で天皇の列車の上の線路を通過してはいけないということだ。今でこそ新幹線、特急列車に乗り換えれば3時間の距離だが、当時は10時間以上かかる長い旅だった。伊勢市観光協会の西村純一専務は「長い距離を移動する間、わずかな誤差も生じてはならなかったため、大変な事前点検と訓練が行われ、それが今日の分単位の細かな列車・地下鉄時刻表の作成につながった」と説明した。今日の日本人の厳格な時間観念は結果的に明治天皇のおかげだったのだ。

一方、明治天皇の意向が十分に伝わらなかったケースもある。明治天皇は初めて伊勢神宮を訪れ、「もう日本は世界に目を向けなければならない。日本だけを見ていてはいけない」と強調したという。その後、天皇は伊勢神宮で3つのみ祈願するよう規定されている。▼天下泰平▼五穀豊穣▼子孫繁栄だ。地球的な観点だ。

慰安婦強制連行関連の一部の過去の報道が誤報だったとして慰安婦全体が否定されたように「自分たちだけの祭り」をしている最近の日本政治の指導者やメディアの極めて狭小な観点とは天と地の差だ。なぜこれほどの間隙が生じたのだろうか。伊勢神宮で一つの疑問が解けるやいなや、もう一つの疑問が生じた。どこへ行けばその答えを得られるのだろうか。

金玄基(キム・ヒョンギ)東京総局長



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