韓国政府がたばこの価格を２０００ウォン（約２０６円）引き上げると発表した。また、今後は消費者物価上昇率をたばこの価格に反映させ、周期的に引き上げることにした。政府案に基づくと、現在２５００ウォン（韓国国内で最もよく売れるたばこの価格）のたばこ価格は早ければ来年１月１日から４５００ウォンに上がる。政府は１１日、経済関連長官会議を開き、このような方針を確定した。

文亨杓（ムン・ヒョンピョ）保健福祉部長官は会議の後、「たばこの価格を構成するたばこ消費税・健康増進負担金など従来の税金と負担金を引き上げ、個別消費税を新たに課す方法で、たばこの価格を２０００ウォン上げることにした」と明らかにした。たばこの値上げで税収は年間２兆８３００億ウォン増える見込みだ。

政府はたばこを値上げする代わりに禁煙治療に健康保険を適用することにした。喫煙者が禁煙相談・診療を受けて禁煙補助剤・治療剤の処方を受ける場合、費用の約７０％を政府が負担する。▼たばこパッケージに肺がんの写真など警告イメージ付着の義務化▼小売店でのたばこ広告禁止▼たばこ会社のイベント後援禁止▼禁煙広告およびキャンペーン拡大－－など禁煙対策も出した。これを通じて現在４３．７％の喫煙率を２０２０年までに２９％に低める計画だ。


たばこの値上げは２００４年に５００ウォン引き上げられて以来１０年ぶり。今後は物価上昇率に連動させるものの、たばこの価格は毎年は上がらないとみられる。文長官は「物価上昇がある程度累積すれば一度に大幅に引き上げる方向になるだろう」と述べた。

たばこを値上げするには地方税法・国民健康増進法・個別消費税法を改正しなければならない。政府は今月中に改正案をまとめ、国務会議を経て国会に上程する計画だ。しかし野党はもちろんセヌリ党内でも反論が多く、難航が予想される。