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「橋下の父親は暴力団員」報道した週刊朝日…世論砲火で社長辞任まで

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

橋下徹氏

米国には「父親の罪を息子に回すな」という話がある。本人の業務遂行とは関係のない家族史を問題にする連座制を否認する言葉だ。専門家たちも皆、首を横に振る。

バージニア州議会のマーク・キム下院議員(民主党)は「公職候補者の夫や妻が関連分野の株式を保有しているような『利益衝突』は深刻な問題だが、家族史は問題にならない」と釘を刺した。共和党員として活動したヘラルド・ビョーン元バージニア州選挙管理委員会副委員長も「米国では公職候補者を親と結びつけて問題にするケースは考え難い」と話した。ワシントンのシン・ウジン弁護士は「個人主義文化である米国で連座制禁止は法的にはもちろん日常生活でも当然の常識」と話した。

2008年の大統領選挙の時、オバマ大統領の実父が一時ムスリムだったということが議論になったことがあった。だがオバマ大統領は当時「私はキリスト教徒であり(上院議員になる時に)聖書を置いて誓った」と上気した。ムスリム論争はそれ以上変数にはなりえず、以後、米国の主流政界はこれを再び問題にはしていない。


日本もやはり連座制は明治時代の1882年に完全廃止された。むしろ日本社会では家族史と関連させて特定人について言及すれば、社会全体が問題を提起した側を批判する雰囲気が形成されている。代表的な事例が2年前に橋下徹・大阪市長の血筋を暴露した週刊誌の報道だ。2012年10月、『週刊朝日』は橋下氏の親や家系が韓国の「白丁(屠殺業)」にあたるいわゆる「被差別部落」出身だというフリーランサーの記事を載せた。記事はまた、自殺した父親が暴力団員で、いとこは殺人容疑で拘束された経歴があると暴露した。「橋下の思想や行動の根本はその血筋と親族の経歴にある」という内容だった。

これに対し日本社会は、雑誌を猛烈に非難した。「いつの時代にこんな主張を繰り広げるのか」という世論の砲火に結局、週刊朝日は第2弾を掲載するという予告を取りやめ幹部が橋下氏を訪ねて行って謝った。雑誌を発行する朝日新聞出版社の社長までが退かなければならなかった。

春秋戦国時代から2000年以上続けてきた中国の連座制もやはり清末である1905年に廃止された。1949年に樹立された共産政権も連座制を違法と規定した。だが権力闘争過程で政敵を除去するための手段として活用されているのが現実だ。習近平・中国国家主席も連座制の被害者だ。父親である習仲勳が1962年に劉志丹事件で失脚すると習主席も農村に左遷されて苦難を経験した。毛沢東が習仲勳の戦友だった劉志丹の生涯を描いた小説が出版されるや「小説を利用して反党活動をした」として当時の習・副首相を解任して家族を反動分子に責め立てたのだ。

企業が連座制を活用したケースもある。吉林市の中級人民裁判所は2006年、長春市の港集集団の桑粤春・総裁に腐敗のほかに連座制施行容疑を付け加えて死刑を宣告した。彼は社員が営業に損失を及ぼせば家族と同僚が集団責任を負うという「連合責任制」を行った。現在進行中である周永康・元政治局常務委員の側近に対する調査も「新種の連座制」という話が出ている。



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